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    tghgkun

    @tghgkun

    お互いに支え合う兄弟みたいな関係が性癖なのかもしれない

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    tghgkun

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    自陣赤毛ちゃん
    R指定はないはず。多分。記憶がない

    「お〜いアッシュ!もう昼過ぎだぜ?」
    「...出ていけ」
    珍しい。
    いつも自分よりも早く起床して、自分が起きる頃には家事が大抵終わってしまっているアッシュがベッドから出てこないだなんて。
    「どうしたんだよ、体調でも悪いのか?」
    「悪くねえ。いいから出ていけ」
    「いやいや!ほっとけるわけないだろ。お腹空いてるよな?なんか作ってやるからさ!」
    「こっちに来るな!」
    ベッドに近付けば、一瞬見えた赤い髪がくるりと羽毛布団の中に入り込む。ルークがベッドに到着する頃には防御力の高そうな丸いふかふかの塊が完成していた。
    どうやら顔を見せる気も無いらしい。
    「なんだよ、姿も見せないってのか?」
    「...わかった。体調不良だ、感染ると悪い、飯はいらない、即刻出ていけ」
    塊がもぞりと動き、内側からくぐもった兄の声がした。
    どう考えてもあからさまな嘘だ、さっきは体調が悪く無いと言っていたくせに。
    兄のその頑なな態度が軽く癇に障ったルークは譲歩をやめると、苛々と悪戯心のままに布団をひっぺがしにかかった。
    「この!出てこいっ!!何も無いってんなら顔くらい見せろって!!」
    「ぐあ!?やめろ!屑!おい!!や、やめ」
    あっさり取れると思っていたのに、全力をかけてもなかなか剥がれない。アッシュも本気らしかった。こんな滑稽な状態に二人でなりながらも兄が姿を見せないなど何事だとルークは一層気になる。
    数分もみくちゃにベッド上で暴れていた二人だが、体勢を整えるためにルークが一度離れる...と。
    「...ん?」
    布団の隙間から赤い紐状の何かか少しだけ飛び出ている。一瞬アッシュの髪の毛かとも思ったが、何やらふわふわとしているようだ。
    羽毛にしては細長いし、何より色付きだ。二人で暴れた拍子に布団から何か飛び出たのだろうか。
    「ん〜?」
    何の気は無しにルークはそれを握りしめ、くい、と引っ張る。

    ——兄の悲鳴。あれだけ頑なだった布団の塊はクラッカーのように弾けたのだった。







    「...あーーーーーー、えっと。ごめん...?」
    「...」
    ダイニングテーブルで向き合う二人。兄の目には僅かに涙が浮かび、顔は怒りと恥ずかしさで真っ赤になっている。目を合わせてくれない。
    かく言うルークもアッシュの目を見ているわけではなかった。謝罪にも何処か困惑が混じり、酷く表面的なものになってしまう。
    まあでも、仕方がないだろう。俺は悪くねえ。
    自分の兄の頭にピクリピクリと動く耳や、腰に揺れる尻尾があったら、誰だってそこを見てしまうはずだ。——アッシュは、猫になっていた。
    「えっと...その耳とか尻尾って、本物?」
    「...偽物に見えるのか」
    「あ〜いや、あはは、その...尻尾引っ張ってごめん...なさい」
    布団から飛び出ていた紐状のもの。それはアッシュの尻尾だった。ルークはそれを思い切り引っ張ったのだから、兄にしては堪ったものではなかっただろう。
    そもそもプライドの高い兄のことだ。いつもの異常現象間ならともかく、日常生活の中自分の前でこんな可愛い姿など、きっと屈辱でしかない。
    「にしても何で急にそうなったんだ?猫撫でまくったあんときの後遺症...?」
    「俺が知るか...」
    「だよなあ」
    あの不可思議な空間に送られた時、確かに自分達には二人とも猫耳と尻尾が生えていた。あの時はもっと酷くて、肉球までできたはずだ。元の世界に戻ってこれて安心していたが、後遺症があったのか?どうやって治ると言うんだ。
    真面目に考え込もうとしているのに、アッシュを見れば耳と尻尾が動いていて全く集中ができない。本人も頭を抱えながら治す方法を考えていて深刻な状況なのにも関わらず、何ともシュールだ。顰められた顔に可愛い猫耳がついている。
    あの時は変な空間に飛ばされた不安と猫になっていく焦燥感でそこまで気を回すことができず、よくまじまじと観察しなかったが...可愛い。兄がとても可愛い。
    「み、耳触ってもいいか?」
    「気でも狂ったのか?」
    思わず口をついて出た言葉に、アッシュがすごい表情をした。頭の心配も混じっているらしい。
    「そもそもお前、小動物が苦手だったはずだろうが」
    「うん、触り方も扱い方もわかんねえし。ヒト科も苦手だぜ。でもほらアッシュだし」
    「おい待てちゃんと両方冗談なんだろうな」
    ルークがニンマリとした表情を浮かべ、ジリジリとアッシュににじり寄る。アッシュが逃げるように椅子からガタッと立ち上がった。
    その拍子に尻尾が大きく揺れてルークの頰を撫でる。少し乾燥した毛の感触に、ルークはなんだか癒されてしまった。
    「っへへへ〜!ふわふわ。やっぱアッシュのは全然嫌じゃない」
    「触って何がしたいんだ、お前は」
    「え?特に何もねえよ。猫耳生えてて可愛いから、つい?」
    アッシュの顔が引きつったのがわかったがもう遅かった。飛びつくようにやってきたルークの手はアッシュの耳の付け根辺りを柔らかく撫でているし、アッシュも嫌そうな顔を隠しこそしないものの、楽しそうな弟の顔を見て振り払おうとはしない。
    「ん〜、でもこれどうやったら治るんだろうな」
    「さあな」
    耳の付け根から先端までを優しくなぞりそのまま付け根に指を埋めると、アッシュがぴく、と小さく反応したのがわかった。
    「...っ」
    「あ、ごめん痛かった?」
    「違う...その触り方はやめろ」
    「え?なんで?」
    「...」
    「う、わかったよ」
    アッシュの耳がぺしょ、と垂れた。何かまずいことしたか?とルークは内心首を傾げるが、取り敢えず他の撫で方もわからないため耳の付け根から先端にかけてを優しく撫で続ける。すると、次第にアッシュの耳がぴく、ぴくと震え始めた。尻尾もゆらりと少し強張るように揺れている。...もしかして気持ちいいのだろうか?
    「なあアッシュ、これ気持ちい?」
    「っ!そんなわけあるか!!ええい、いい加減にもうやめろ!」
    バシッと手が弾かれ、アッシュは耳を畳み手で隠しながら距離を取ってしまった。アッシュの尻尾が大きくゆっくり揺れているのが見えるが、残念ながらルークは猫に詳しくないためどんな感情なのかはよくわからない。
    「...アッシュ」
    「なんだ!」
    「もう一回触っていい?」
    「良いわけあるか!ド屑が!!」
    ルークの頼みをアッシュは全力で却下した。多分尻尾が震えているのは、怒ってるからだけじゃないだろう。ルークは何となくそう思う。



    「結局今日1日治る方法模索したけどわかんなかったな〜」
    「寝て起きたら全部夢であってくれ...」
    「俺ちょっと猫に詳しくなったような気がする。尻尾で持っちゃダメなんだな」
    「...馬鹿か...?」
    時計を見れば既に日付が回っている。随分と遅くまで電子の板と向き合っていたらしい。目が乾燥でしょぼしょぼとする。
    「何かあると心配だし、一緒にベッド行くか?」
    「やめろ!...おい、本気かルーク」
    「え、だって一応異常事態だし。どうすんだよこれで変なのがきてアッシュが誘拐されたら」
    「...それもそうだな」
    そんな会話をしながら二人はベッドに横になった。耳と尻尾は相変わらずアッシュの様子に同調するように動いている。こんなに可愛らしいのになあと思いながらルークは電気を消すのだった。

    ...眠れない。
    暗い部屋、目の前にはアッシュが寝ている。それはいいのだが、いつもとは違って猫耳がピンと立っていて、時折動くそれが気になって全然寝付けないのだ。
    猫になった兄を目の前にしてすぐ寝付けるほど図太い神経もしていないのだが、それにしてもとルークは思う。
    (...可愛い)
    いつもツンケンしている兄がこんなに可愛らしい姿になっているなんて。しかも、自分の前で無防備にも寝ているなんて。
    「ん...」
    ふと、アッシュが寝返りを打った拍子に尻尾がルークの顔にペシ、と当たった。その感触は柔らかくて暖かい。
    ...猫って、こんななのか。
    アッシュの尻尾がまた動く。今度はルークの顔や首あたりを掠めるようにふわふわと動き始めたので、くすぐったくて思わず声が出てしまった。
    「あ、ごめん」
    「......」
    返事が無い。もう寝てしまったのだろうか?それならいいのだが、なんだか少し寂しい気がする。
    (ちょっとくらいなら触ってもバレねえかな)
    ルークはそっとその先端に触れた。ふかふかとした手触りに、思わず笑みが溢れてしまう。
    「...ぅ」
    「あ」
    アッシュが小さく身じろぐ。反射的に手を離すが起きたわけではないらしい。...もしかして、今なら耳を思う存分触れるんじゃないだろうか。ルークはそろりと手を伸ばす。ふわ、と耳の先端を優しく摘むとアッシュの体がぴくんと動いた。
    「っん...ぁ」
    (やば)
    これはやばい。可愛いしエロいし、なんだか変な気分になってきた気がする。もし治ってしまうのだとしたらこの姿のアッシュはきっと今しか見られないのだ。そう思うと、もっと触りたくなってしまう。ルークは今度は尻尾にも手を伸ばした。
    「あっ...んん...」
    「......へへ」
    やっぱり気持ちいいらしい、アッシュがまた寝返りを打とうと体を動かした。
    「ふ、にゃ...」
    「!?」
    ルークは思わず自分の口元に手を当てる。アッシュの発した声は、寝言のような猫の鳴き声のようなものだったのだが、どこか...物足りなそうに聞こえてしまった。それは、いつか聞いたような甘い声だった気がしてならない。
    (いやいや!そんなわけねえって!!)
    ルークは頭をぶんぶん振って考えを振り払おうとした。しかし、一度浮かんでしまった想像は頭から離れようとしない。
    猫が気持ちいいのって、どこだっけ。顎の下とか撫でてるのを動画で見たことがあるような。ルークの手がするするとアッシュの顎の下に伸びていく。触れた瞬間、アッシュの目が僅かに開いたのがわかった。
    「ん、んん...」
    しかし、まだ寝ぼけているのかされるがままになっている。ルークはそれに気をよくしてゆっくりと撫で続けた。耳も体もぴくぴくと動いてはいるが、特に嫌がる様子はない。ルークはそのままもう片方の手を滑らせると、耳の付け根を撫でた。アッシュの瞼に半分以上隠れた目に見つめられながら、耳と顎の下を撫でる。
    ...微かにごろ、と鳴った。猫は気持ちがいいとゴロゴロと言うのは知っているが、まさか今のアッシュもゴロゴロと言うのか?
    顎の下をくすぐっていた手を喉元に移動させる。確かに、アッシュの喉がゴロゴロと鳴り始めた。
    「ふ...ぅ、」
    (あ〜可愛い)
    「...う、ぁ...おい」
    「!」
    アッシュがルークの手を掴んで止めた。目が覚めてしまったのだろうか。
    「わ、悪い!その...触りたくて...」
    「......ん」
    「へ?」
    アッシュがルークの手に頭を擦り付けてきた。これは、撫でろと言うことなのか?まさかとは思うが、中身まで猫になってしまったのか?いやでもさっきおいって言ってたし...?とルークの脳内に疑問が浮かんでは消える。取り敢えず要求に従うように頭を撫で、耳も掻くようにして触る。するとアッシュの喉がまたごろごろと鳴った。
    「な、なあ...アッシュ...?」
    「...あ?」
    ルークが呼びかけると、アッシュの目がはっきりと開く。そして、ルークの手を掴んでいる自分の手を見て、暗がりでも見えるほどに顔を赤くした。何か言い訳をしようとしたのか口をぱくぱくさせたあと、静かになる。
    「お、まえ...触るなって言っただろ」
    「えっと...ははは...」
    「お、俺を猫みたいな扱いするんじゃねえ、この、屑」
    「...でも、アッシュ、ゴロゴロ鳴ってたぜ?」
    「あ!?そんなわけ...!」
    ルークはアッシュの喉元に添えている手を再び撫でるように動かす。すると、再びゴロゴロと鳴り始めた。アッシュはそれを聞くと慌てて両手で喉元を抑えたが、音は鳴り止もうとしない。アッシュは恥辱にプルプルと震えると、ルークの手を払って布団を頭から被ってしまった。
    「う、アッシュ、俺もうちょっと触りたいかも」
    「うるさい」
    「...なあ、耳触らせてくれよアッシュ〜」
    「...」
    返事は無いが拒否もされないので、ルークはそっと手を伸ばす。しかしその手は尻尾にペシ、と弾かれてしまった。嫌らしい。
    ——なら問答無用で触るだけだ。ルークは布団に潜り込むと、アッシュの尻尾を捕まえる。
    「っ!おい!あまり調子に...!」
    「へへ、捕まえたぜ」
    ルークはアッシュの着ている寝間着を捲ると、尻尾の付け根に手を持っていく。自分の心臓の音がやけにうるさい気がするが、もう止められない。アッシュの腰が浮き、足がルークの肩に当たる。ルークはそれを気にもとめず、尻尾の付け根を優しく撫で続けた。
    「っぐ...ぅあ......」
    「ん?なんか猫の声っぽくねえな」
    「し、ら...!っく...ぅあっ...!」
    耳を澄ますとゴロゴロと聞こえる気がするが、この喉鳴りはなんだ。これはどう考えても猫の物だけじゃない。アッシュの喉が鳴ってる。自分に撫でられて気持ちよくなっている。その事実にルークの頭がカッと熱くなった。可愛さに感極まって、同じ体格の兄の体を抱きしめるようにして包み込む。尻尾の付け根を手のひらでトントンと叩くように刺激し、もう片方の手で普段より暖かに感じる背を撫でる。その度にアッシュの体が震えた。
    「は...っぅ...あ」
    「気持ちいい?」
    「ふざっ......け、にゃぁっ!」
    ルークの手が断続的に付け根を叩けば、それに合わせてアッシュの喉が鳴る。
    「あっ...っん!あぁ!」
    尻尾の付け根を叩く振動が伝わり、身体が震える。力が抜けて上手く抵抗が出来ないらしい。ゴロゴロと鳴る音が、嫌がるアッシュが心地いいと感じていることを証明する。弱々しくもがく手を捕まえて布団に縫い付けると、ルークはアッシュの猫の耳元まで顔を近づけた。そして、わざと吐息がかかるように囁く。
    「...なあ、気持ちいい?」
    「...っ」
    アッシュの目が大きく見開かれ、ルークを見上げた。その目に浮かぶのは驚愕か、それとも期待なのか。
    「気持ちいい?」
    もう一度聞く。するとアッシュは目をぎゅっと閉じると、小さく頷いた。
    「...ん」
    「そっか」
    (......可愛い)
    ルークはアッシュの額に軽くキスをすると、そのまま唇へもキスを落とす。そして猫耳の先を、かぷりと喰んだ。アッシュが喉を鳴らす音が心地いい。もっと鳴かせたい、もっと気持ちよくさせたい。アッシュの体が震える。ルークが尻尾の付け根を優しく叩きながら猫耳を舐めれば、その刺激に反応するように喉が鳴り続けた。
    ふにゃふにゃとした顔をしているアッシュの顔が自身の胸元から見える。
    「あ、アッシューー!!」
    「ぐぁ」
    あまりの可愛さと暖かさにぎゅっと潰れてしまいかねない力で抱きしめる。暖かい。
    「可愛い、可愛い!」
    「ぐ...ぐるし...」
    ルークは苦痛を訴える悲鳴にハッとなってアッシュの体を離すと、その頰を両手で包み込んだ。するとアッシュの手がゆっくりと伸びてきて、ルークの手に添えられる。密着して見つめあって。暖かい。ポカポカだ。急速に眠気が込み上げてくる。
    「.....ルーク」
    「アッシュ」
    お互い眠そうに名前を呼ぶと、どちらからともなく唇を重ねた。そのままゆっくり離れて見つめ合う。なんだか急に恥ずかしくなってきて頰が熱くなるのがわかったが、アッシュも同じなのか照れて横を向いてしまった。
    「はは、おやすみ」
    「...ふん」
    そのまま目を瞑ると、暖かい毛並みの感触を頰に感じてすぐに意識が落ちていく。ルークは眠りに落ちる寸前までアッシュの猫耳を触りながら気持ちよさそうに目をつぶっていたのだった。




    ——ハッと目が覚めると、どうやら寝て起きても猫耳が取れなかったのであろうアッシュがこちらを見つめている。自分が起きたと気付いたのか、兄の表情は不適な笑みへと変わった。その表情に一瞬懐疑的な念が浮かぶが、腰への違和感と...若干頭の上に感じるくすぐったさに、じんわりと全てを察した。
    「う...お、お手柔らかに...」
    「どうだかな」
    お互いの尻尾がくるくると絡む。






    その後のことは、二人だけの秘密だ。





























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