Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    牡丹雪

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    牡丹雪

    ☆quiet follow

    ハンサムさんがバトルの本を読んで勉強するお話です。(なお書いた本人もエンジョイ勢なのであまり詳しくは書いてないです)
    パシオのグレッグルとプラチナのグレッグルは別個体、また2匹の性格が違うという捏造設定があります。

    お勉強(タイトル仮)ホテルのシングルルームにて窓から温かな陽が射しており、ソファの上でグレッグルがすやすやと眠っていた。その隣でハンサムはソファに深く腰を掛け少し厚みのある本を読んでいた。
    彼が読んでいるのはポケモンバトル初心者向けの指南書である。というのも彼はバトルが得意な方でないのだが、パシオに来てからその機会が増えたためバトルの基礎から学び直しているのだ。
    暫くの間ハンサムが黙々と指南書を読み進めていると、ある頁に彼の目が留まった。そこには「ポケモンの性格による能力値の補正」と見出しが書かれており、性格による能力値の上がりやすさの変化について解説や表が載っている。
    (性格による能力値の補正、か。聞いたことはあるが詳しくは知らないな…。よしっ、これを機にしっかりと学んでおこう)
    そうしてハンサムはこの項目を注意深く読むことにした。まず彼は真っ先に「さみしがり」に目が留まった。それは彼のバディであり、今は隣で気持ちよさそうに眠るグレッグルの性格である。
    (「さみしがり」は攻撃が上がり易い反面、防御が上がりにくいのか…。となると、攻めつつ引き際を見極めることが肝心だな)
    グレッグルの戦略について軽く考えた後、ハンサムは他の性格についても注意深く読み進めた。時折フムと頷きながら読んでいると、再びある箇所で彼の目が留まった。それは能力値の上がり易さが影響しない性格の一つ「がんばりや」である。
    (「がんばりや」か…。"あの子"がそうだったな)
    "あの子"とは今のバディであるグレッグルよりも前、彼が相棒としていた"グレッグル"のことであった。とある任務で命を落とし、その事でハンサムは深い悲しみを背負った。今のバディに出会うまで一切ポケモンを持たない程には。
    (…"あの子"の事をもっと理解していたら、失わずに済んだのだろうか)
    ハンサムが後悔の念に苛まれかけた時、横から「ぐー?」という鳴き声が彼の耳に入った。振り向くと眠りから覚めたグレッグルが心配そうに彼を見つめている。
    「…心配をかけて済まないな。もう大丈夫だよ」
    ハンサムはそう言ってグレッグルの頭を優しく撫でた。するとグレッグルは目を細め頬袋をぷくぷくと膨らまし嬉しそうにしている。
    (後悔をしても"あの子"を失った過去は変えられない。だからこそ、この子を失わないためにも知識を身に付けなければな!)
    ハンサムはそう心に強く誓ったのであった。


    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭😭😭😭😭❤❤🙏🙏📘
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works