Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    subaccount3210

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 108

    subaccount3210

    ☆quiet follow

    前にも似たようなのを書いたのですがけけの『相棒』でいたいあきとくんのお話。
    あの夜には恋愛感情を抱く暇なかった(出会い最悪だしけけは消えるの受け入れちゃったし)けど、その後にけけが生き残ったとして…という妄想です。

    ##K暁

    KKのことをどう思っていたかと言われると、あっちが事あるごとに言っていたけど『相棒』が一番しっくりくると思う。
    倍近く年上で、生まれた場所も育った環境も現在や以前の職業も噛みあうことがない、こんなことがなければ出会わなかった僕らが二心同体、お互いの命と世界の命運を賭けて二人っきりで戦っていたあの夜は僕たちは確かに年齢職業も性格も関係ない『相棒』だった。
    今は僕には妹がいて大学が始まって教授やゼミの仲間やバイトの同僚がいて、KKは奥さんと子どもは結局別々の道を進むことに決めてしまったけれども凛子さんたちと和解して本格的な祓い屋を始めた。
    アジトに行けばKKは僕を『相棒』として扱ってくれるけど、KKのいない僕のエーテル能力は麻里にも絵梨佳ちゃんにも劣るし、就職活動と卒業論文で週に一度行ければいい方で、しかもその時にKKがいるかはわからない。
    僕はあの夜が過ぎれば僕にはKKの『相棒』としての価値はないことに気づいてしまった。
    でもそういうことってよくあることだと思う。通学路が同じ同級生、体育祭実行委員として集まったメンバー、部活で組んだペア、同じゼミを志望した学生。ちょっとした偶然で出会って、共同で作業をしたり意見を交わしたり、嬉しいことや辛いことを共有したり、期間はまちまちだけど一生忘れられないような思い出を作って、でもその時が終われば別々の道に進み、多分もう会うことはない。会ったとしても「久しぶり」ってちょっと話をして終わり。きっとKKと奥さんみたいに。
    それはすごく嫌だった。
    あの夜が恋しいとは思わないし、KKはよくないところもたくさんあるけど、でも僕は彼の『相棒』でいたかった。『特別』になりたかった。
    東京タワーで僕を前に進ませてくれたのは他の誰でもない、KKだったから。偶然だったとしても、それはもう起こった事実だから。
    僕がKKの『特別』になるためにはどうしたらいいか。まずエーテル能力の強化。素質としては女子二人には劣るけれど戦闘経験は豊富なので技術を磨く。それからKKの周囲の人がしないこと、家事だ。アジトの掃除、主にKKの服の洗濯、食事の用意。元々節約のために自炊していたし、料理は化学なので嫌いではない。KKの好きな食べ物や好みの味付けを聞けば会話が増えるし、健康のための食事改善もできる。
    KKに無理するなって心配されたり、凛子さんに本当にいいのかと何かを確認されたり、麻里に頑張れと応援されたりしたけど、僕の生活は充実していた。
    その内にKKの部屋にも行くようになって季節外れの大掃除をする羽目になったけれど作り置きができるようになったし外飲みだけじゃなくて宅飲みもするようになって、合鍵も貸してくれた。
    「いいの?」
    「ああ、オマエのしかないから失くすなよ」
    KKのマスターキーからいくらでも作れるだろうけど僕はとても嬉しかった。僕はKKの『特別』になれたんだと。
    その『特別』がKKにとってどういう意味か気づいたのは回数の減った煙草の煙を吐きかけられてむせているのを捕まえられてキスされた時だった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖🙏💒☺💖💖💖💖💖❤💞💘💒👏👏👏👏👏☺☺☺☺💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💒💖💖☺👏☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    okusaredango

    MEMOフォロワーの雨映さんとお話してて話題にあがったK暁の猫パロのネタが湧いてきたのでとりあえずざっくりメモ。
    なんか、こんな感じの絵描きたい......
    本編後全員生存エンドで紆余曲折あってお付き合い後同棲を始めたK暁の世界線。K暁と猫2匹のほのぼの平和物語。
    以下思いついた設定↓

    KK→仕事(怪異退治)の帰りに怪我をした猫を発見。何となく既視感を覚えてお持ち帰り。そのまま飼うことに。我が子のように可愛がる。デレデレ。最近何処の馬の骨か分からない男(猫)連れてきてうちの娘(オス)はやりません状態。

    暁人君→同棲人がどこからか拾ってきた猫に戸惑いながらも懸命に看病するうちに愛着が湧いてそのまま飼うことに。デレデレ。自分と同じ名前なのでたまに自分が呼ばれたのかと思って反応してしまうのがちょっと恥ずかしい。

    猫1(あきと)→元野良猫。車と事故にあって右側(特に顔と腕)を負傷。倒れてるところをKKに保護されてそのまま飼われることに。怪我は治っているが後遺症で右目が少し見えずらくなっている。名前は模様が何となく嘗ての暁人君に似ているということでKKが勝手に暁人と読んでたら定着してしまった。通称あき君。飼い主大好き。最近野良猫と仲良くなって家に連れてきた。
    683

    32honeymoon

    MENUジューンブライド小説、後編。
    初夜後から式を挙げるまでの話になります。
    直接的な描写はありませんが、凛子と恵梨佳、エドとデイルが恋仲のように書かれる部分があります。また、デイルの性格(セリフ)にある程度の捏造がありますのでその辺注意。
    雨が連れてきたはじまり<後編>新たなる決意、そして始まり【第四夜◇◆◇ 重(かさね)】

    「ん・・・・・」
    優しい重みで暁人は目を覚ました。身じろぎしてほんの少しだけ重いまぶたをひらけば、目の前に裸のまま自分を抱きしめて眠るKKの姿がある。
    途端に昨日のことを思い出して、暁人は思わずもう一度ぎゅっと眼を閉じた。

    (・・・・あんなの反則だろ・・・!)

    昨晩ーいや正確にはつい先刻まで。散々啼かされて喘がされて、身体の奥の奥まで何度も穿たれて。
    思い出せばそれだけで、また身体が反応してしまう。待って待って待ち焦がれて、やっと得たものは、愛されているという実感そのもので、そして何よりも。

    (・・・こんなに、気持ちいいなんて)

    ほう、と思わず吐息が漏れる。本当なら昨日はまずは「お試し」であって、またこれから少しづつ何度も身体を重ねて気持ち良くなって行ければいい、なんて思っていたし、そうKKにも言われていたから安心していたのに。
    10747

    りんご

    DONEK暁デー 『いたずら』 そして表題に戻る系。
    そんなつもりなかった二人がその気になる話です。
    せめて飴くらいは手元に置いとけばよかった!「ご飯? お風呂? それとも僕?」
    「オマエ」

    というわけでこの話は終わった。
    「そんな訳ないでしょ! 何考えてんだよKK!!」
    「いや何なんだよオマエ」
    「こっちが何なんだよ だよ!」
    「なんなんなんだよだよだよ」
    「あああ呪文にするなよ…」
    状況を整理するにしても、普通の生活を詳細に描写する程度のことしかできない。今回の依頼はKK単独の小さなものだったので、資料をまとめることで一日を過ごした暁人は、せめて疲れて帰ってくる相棒のためにと彼の自宅にてご飯や風呂の準備をしていた。合鍵を使って堂々と入り、勝手知ったる様子で冷蔵庫を確認し、風呂の栓を抜いておく。暁人があれこれ始めたことで多少は解消されたが、KKのズボラさは相変わらずだ。買うものの算段を付けて、流しに残っていた食器を洗い、一度外へ出る。必要なものを買い足して再び家へ戻り、手早く下ごしらえを始める。疲れている時はとにかく手軽さ手早さを重視したほうがいいだろう。あの面倒くさがりは手の込んだものを食べるくらいなら、そのまま寝かねない。炊飯器のスイッチを押して、玉ねぎと牛肉を切って皿に移しておく。冷蔵庫へいったん入れて、掃除するべく浴室へ向かった。そこからは家主の帰宅まで散らかったものを拾っておく作業だった。
    2601

    らいか⛩

    DONE25日はK暁デーのお題「犬or猫」です

    素敵なお題ありがとうございました!
    とても楽しかったです
    「お、いたいた、俺の話聞いてくれるか?」

    煙草を吸いながら隣に来た中年男は自分に目もくれず話し始めた。
    聞いてくれるか?と言っているが実際返事を聞く前に語り始めているのを見ると聞かないという選択肢はないようで男をジッと見つめる。

    「俺の恋人兼相棒がそこにいるんだが、あいつはやたらと犬や猫に好かれやがる。あの日も…おっと、あの日って言ってもわからんだろうが、簡単に言えば命懸けの共同作業をしたんだよ。で、あの日もあいつは犬を見たらドッグフードを与え猫を見たら撫でたり声をかけたりと俺が引くぐらいさ。つまり恋人さまは根が優しくてなぁ…そこにマレビトも妖怪も寄っちまう程で俺ぁ心配でたまんねぇ。今もマレビトに怯えて逃げてた犬やら猫がマレビトを祓ったお陰なのか戻って来て恋人さまを奪いやがる。正直面白くねぇな。あいつの良さと言えば聞こえはいいが、俺だって…あ、いや、なんでもねぇ。……話を戻すが、俺は犬や猫に好かれねぇ質でな、こっちには来やがらねぇ。俺にとっちゃ良いことだがな。おい、今苦手なんだろとか思っただろ?苦手じゃねぇよ、あいつらが俺を苦手なんだ。そんなに好きなら自分家で飼えばいいだろって言ってみたがたまに触るから良いんだとよ。本当に人並みの好きなのか?まぁ、そこはいい。別に議論するつもりもねぇしな。っと、俺は餌なんて持ってねぇよあっちいけ」
    1239