貴方の隣にいたことを。ひとりになると思い出す。
あの時のハリーの顔。
ハリーは茶化さずに、誤魔化さずに。
私の想いに応えてくれた。
嬉しかった。
でも。
***
冬の風が気持ちいい。
大会が終わって一息着いた平日の午後。
ほまれは少しだけ久しぶりに、学校帰りにビューティーハリーに向かっていた。
足取りが重い。
あれから私は初めてハリーに会う。
ビューティハリーが遠目に見えて来て、ほまれは立ち止まった。
告白して良かった。
後悔はない。
モヤモヤしていた気持ちに整理が付いたし、子どもだからって誤魔化したりぜずに、きちんと向き合ってくれたハリーはやっぱり私の好きになったハリーだった。
でも。
すぐに全てが元通り、なんて訳でもない。
私は、ハリーにどんな顔で会えばいいんだろう…。
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