考えないようにする 子供の頃、家族と旅行した際に飛行機に乗った。離陸する時のあの奇妙な圧迫感と浮上する時に感じた重力。
あまり心地のいいものではなかった、あの感覚に少しにている。
妙な気持ち悪さと徐々に感じる身体の重さ。
そして遠くから聞こえるあの独特の音声。
重力を久々に感じるような、異様な身体の重さと怠さ。身体のあちこちが痛い。
一体何が起こったのか思い出せずにいた。
自分になにかあったとすればそれは洛冰河が関わっている。
もう何百年と連れ添いお互いを理解し添い遂げてきた。
そうだ、添い遂げ。
頭の中が恐ろしい記憶の量で爆発しそうになる。
そうだ、あれは、寿命。
おもいだした。
あのあと、どうしただろう? ひとり残され途方に暮れては居ないだろうか?
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