あの人に私は必要ないのかもしれない。褒めたり、喜ばせるのは私でなくてもいいのかもしれない
それでも、今日まで、1番近い距離で見守って来たのは私だ
環境のせいで誰にも甘えられなくなってしまった彼を、可愛いと甘やかしてあげることは必要な事だった
かっこよくて優しいŹOOĻのメインボーカル。最近はよく無邪気な笑顔を見せてくれますけど。そうなるまでは、私こそが、彼を、亥清さんを可愛がっていたんです。可愛いって言うなって言われても、ほんのり染まったほっぺは喜んでいたから
「なんて、強く主張したら彼どんな顔をするんでしょうね」
なにそれ、と、笑い飛ばしてくれるだろうか
亥清さんは優しいから。こんな、面倒臭い私でもきっと受け止めてくれるだろう。
356