放課後の集い「久米、ここに居たんだ」
そう言って入ってきたのは芥川くん。
「何か用?」
ノートから顔を上げて不機嫌そうな顔で芥川くんを見る。
「うん、前から書いてた話が書き上がったんだ」
ウキウキした様に僕の隣にやってくる。
「書き上がったんだ、遅筆の君がね」
とニヒルな笑みを浮かべると
「うー、中々君のようにサラサラと書けないんだよ、読んでくれるよね?」
困った様に笑ってから僕にノートを差し出す。
「僕だってそんなにサラサラ書いてないよ、読む」
差し出されたノートを受け取り、開く。
「これでお礼になったかな?」
読んでる最中に芥川くんが言う。
「別にお礼はいらないよ、アレは僕が勝手に取ってきたものだし、クリスマスプレゼントって言ってるだからお返しは要らないよ」
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