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    etamaru00

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    文字が書けないのでどんな文でもこい!!って人はどうぞ。
    ハッピー🐍🦦を目指しました~。

    好きで好きでたまらない!!オレはカリム・アルアジーム。NRCの2年生。隣にいるのはオレの幼なじみで従者のジャミル。何でもスマートにこなして、いつもオレの世話を完璧にしてくれるんだ。そして何より…カッコイイ!!!どこかからモデルとして採用されてもおかしくないぐらいかっこいい…。オマケにダンスが得意で、アイドルみたいなんだ…。けどオレの好意と反対にジャミルはオレのことが凄く嫌いみたいだ。

    今まで苦労させてたのは事実だから本当に申し訳ないと思ってる。ジャミルはオーバーブロットした後も気にせずいつも通り接してくれているが、やっぱりそれでもあの時の言葉を思い出すと凄く悲しくなってしまう。

    「…厶、カリム?メイク終わったぞ。」
    「えっ!あ、あぁ。ありがとうジャミル。」
    「なんだ、どこか具合悪いのか?」
    「ううん!大丈夫だぜ!少しボーッとしてただけだ!」
    「そうか。」

    ジャミルは17年間、いや、今も俺の事嫌いなのにこうやって優しく接してくれてるんだ。オレも寂しいばっかり言ってられない。ジャミルの世話にならないようにしないと…。まずは授業を完璧にしよう。

    「……やっちまった。」

    魔法史の授業は思いっきり爆睡してトレイン先生に課題を増やされてしまったし、飛行術は箒の制御が出来ずに森に突っ込むし…最悪なことに錬金術で派手に転んで魔法薬を頭から被ってしまった。魔法薬は未完成だったので、どんな効果が出るかは分からないが危険なものではないだろうとクルーウェルが言っていた。よかった…。全然よくないけど。授業をマスターするどころかさらに酷いことになっている。ジャミルにまた心配かけちまうなぁ…。

    「カリムっ!」
    「ジャミル~!ごめんなぁ。」
    「いや、いい。今日は体調が悪かったんだろう。朝気づいていたのに休ませておけばよかった。」

    優しい、優しすぎる…。オレ、こんなにダメダメなのに。

    「ジャミル好きだぁ…。ずっとそばにいてくれ…。」
    「え?」
    「ん?」

    え、オレ今なんて…???
    「えっ!あっ、じゃみる!違うんだ!!違わないけど!」
    「落ち着け!お前、本当に大丈夫か…?」
    「思ってることがなんで口に…!?これじゃジャミルのことがす…あわ、や、何でもない!ダメだ!これ!だめだ!!!」
    「おい!どっか行くな!!休んでろ!!」

    あれれ!??なんで思ってることが!?!?まさか!魔法薬の効果!?!?!?

    「うう…またジャミルに迷惑かけちまう……」
    無我夢中で走って中庭の端っこでしゃがみこんだ。今日は散々すぎる。オレはもう半泣きだ。
    「あんなこと言ったらさすがに嫌われるよなぁ…。ジャミルはもうオレの隣にもいたくなくなっちまうかも…。ぐす…」
    オレがぐすぐすと泣き始めると共に頭にぴちょっと水滴が落ちてきた。雨だ!と気づいた時にはどしゃ降りになっていた。
    「わ、わ!やばい!!洗濯物まで増やしたらまた迷惑かけちま…わ!わるい!」
    どんっ、と人にぶつかってしまった。慌てて振り返って謝る。

    「こんなとこで、何やってるんだ。カリム、泣いてるのか?どこか痛いのか…!?」
    「じゃ、ジャミル!?な、なんでここに…?」
    振り返った目線の先にいたのは傘を持ったジャミルだった。

    「叫びながら中庭の方向に走っていくお前を見たと寮生から聞いたからな。風邪ひくぞ。帰ろう、カリム。」
    「あぇ、だ、だだだってオレ、いま、ジャミルを見たら…」
    「あぁ、そう言えばここに来る前にクルーウェル先生にあったんだ。『思ったことが口に出る』効能のある魔法薬だということが分かったらしい。あと、数時間ほどで効果はきれるとも言っていた。」
    「そ、そうなのか…。」
    それで、オレあんなこと言っちまったんだな…。ほんとに今日はだめだめだなぁ。オレ、またジャミルに頼っちまった。

    「なぁ、カリム。さっきの言葉、もしかして…」
    「あ!いや!違くて…!!ジャミルのことがすごく好きだからオレの隣にずっと居て欲しいってのは、ジャミルの迷惑になるから言わないって決めて!あれぇ!?これも!違うんだ!!」
    「プッ…ハハ!お前、嘘つくの下手くそすぎだろ!」
    「うぅ…」
    笑われちまった…。こんなオレなんて笑ってもらった方がまだマシなのかもしれない。そう考えるとまた涙が出そうになった。

    「どうせ、俺がお前のこと嫌いだからって心の中に留めておこうって思ってたんだろ。んで今日も、俺に迷惑かけないようにして空回りしたってとこだろ。」
    「な、なんでお見通しなんだ!!」
    今日のオレの考えをピッタリと言い当てられてしまった。こんな時なのに「さすがだぜ、ジャミル」と言いかけて慌てて両手で口を塞いだ。

    「あの時はお前のこと嫌いだって言ったが、ほんとに嫌いならとっくに従者なんて辞めてるだろ…。」
    「え…?どういうことだ?」
    「あー!!お前のそういうとこだよ!!俺もお前のこと好きだって言ってるんだ!」
    「え!?そうなのか!?!?」
    「あぁ。そうだよ。」
    「へへ、嬉しいなぁ…」
    ジャミルに好きって言ってもらった!!オレのこと好きって!!!これはオレもジャミルのこと好きでいいってことだよな!?

    「はぁ~~。なんで俺まで恥ずかしい思いしなきゃならないんだ。おい、風邪ひくと悪いから早く帰るぞ。」
    「うん!ジャミル好きだ!」
    「いや!いまはいいから!!」
    「好きだ!!」
    「わかったから!!帰るまで我慢しろ!!というかお前、魔法薬の効果とっくに切れてるだろ!?!!」
    「ジャミル!!!大好きだ~~~~!!!」
    「カリム!!!!!!!!」

    オレはこれまでもこれからもジャミルのことがずっと好きで好きでたまらない!!!

    ~end~
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