THE 虎牙道に数ヶ月後に上演される歴史上の出来事をモチーフにした舞台のオファーが来た。アクションシーンもたっぷりな上に重厚なシナリオ、豪華な舞台演出等見所満載のエンターテイメントになると、プロデューサーは息巻いて台本の草案をメンバーに手渡した。
パラパラと目に入る人名は、あまり聞いたことのないもので、モチーフとなった出来事も硲から貰った日本史の資料集で名前を見た程度。の印象しかなかった。
オダノブナガとか、サカモトリョウマとかだったらまだ分かるが、自分があまり知らない出来事の話である。言葉の意味や歴史の流れを知ってから稽古に挑みたいとタケルは思い立った。
幸いこの事務所には豊富な知識を持つ人材がたくさん居る。同い年で、頭脳を使うのが得意だと自負している男の事をすぐに思い出したタケルは冊子を片手に事務所に赴いた。
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