再びシズ「昨日ぶりですね、エルフィンドさん。メルレインさんも。それにしても、詰めが甘いですねぇ………私はまだ、ここに居ますよ?」
エルフィンド「…っぇ…?」
メルレイン「…っ!」
咄嗟にエルフィンドを庇う。…昨日、確実に倒した筈なのに…
シズ「さて…行きましょうか、エルフィンドさん。もう皆さんも待っていますよ。」
メルレイン「皆……、まさか!」
ジジッ、無線から、ライラの焦ったような声が聞こえる。
ライラ『先輩!!今す…エルフ……ドさんを連れて逃げ………さいっ!また、職員さ…が攫われ……!』
メルレイン「クソッ…無線の調子が…、エルフィンド!とりあえずこの場から離れ…」
エルフィンド「あ……、あぁ……」
メルレイン「(……これは無理矢理にでも連れて行くしかないか…)」
そう思い、エルフィンドを抱き上げようと近づいた瞬間
エルフィンド「……指揮者様」
ふらっとシズの元へ行ってしまった。
手を掴もうとしたのに、するりと手から離れていく。
メルレイン「…!エルフィンド!…っクソッ…」
そうしてシズは、こちらにニコリと微笑み、エルフィンドを大事そうに抱き抱えそのまま消えていった。
メルレイン『……こちらメルレイン。…エルフィンドと共にシズに接触。……そして…またエルフィンドが攫われた…。防げなかったっ……』
ライラ『……!そう…ですか……分かりました、とりあえず、執務室にて詳細を話しますので…』
ブツリと無線を切る。
メルレイン「……また、守れなかった。…何が支部最強だ。いつも、大事な所で何も救えない癖に…。もう二度と、あの惨状を繰り返さないように頑張ってきたはずなのに…」
ズキリ、と心が軋む音がした。