💫地球なんていらないんじゃないかな。
そう考えた。

なんで？って…人類が存在しているからだろう。
人類が存在したってこの世は成り立たない。

人類なんて居たって無駄だ。

人類なんてキライだ。

害しかもたらさない、人間なんて。
もう僕は疲れてしまったんだ。

人間の憎さ、に。人間の邪悪さに。
元々僕は地球が…「人類」大好きだった。

少しずつ成長していく子供に
何度壁があっても立ち上がる彼らに僕は魅了された。

そんな時に、ある人間の醜さに気づいてしまった。

自分勝手な人、わざとぶつかって謝らない人や、お互いを助けるべきときに助けない救いようがない人。

そんなことが続きすぎて、もう僕は疲れてしまった。

そんな時に、こんな言葉が頭をよぎる。
「もう、壊しちゃえばいいのか」って

壊しちゃえばなにもかもがなくなる。
僕の嫌いな地球…人間すべて。

僕の力にかかればなんだって可能だった。
だって僕が「ギャラクシーマン」であって
僕が「世界の理のナビ」だから

「この地球とも…サヨナラ、だね。ばいばい。」

あと数時間後には地球に隕石が衝突して、世界規模に災害が起きるであろう。

これでも僕は「世界の理」だから
地球の最期を見届けようと思った。

…思っていた。


変なナビと人間がいた

青い、小さめのナビと
オレンジのベストの少年。


「がんばれ！ロックマン…！」
「…っ、…やぁぁあ！！！！！」

なにを、しているんだろう

まさか、壊すんだろうか
壊せるわけがない。あんな大きな塊を、戦闘型ナビ一体で。

人間とナビ二人で、何が出来るって言うんだ。

「ロックマン…！オーバーロードなんてしたら…ロックマンが…っ！！！」
「…そんなこと…ｯ！ボクは、ボクの守りたいものを守るんだ…！」

…面白い、と思った
そんなにオペレーターが大事なんだって。

だから、ちょっとだけ聞いてみることにしたんだ

「…ロックマンっていうキミ、キミは…なんのために、なんでそこまで地球のためにやるの？」

「…っ…！キミは…？！キミは…っ…この…世界の…っ…？！」

「人類なんて憎いものなんだよ、…悪の心しかない、まさにゴミと同じ…
オペレーターだって簡単にキミを捨ててしまうかもしれないんだよ…？
…そんな人間がいたって、無駄じゃないか。」

これで、きっと理解してくれるはずだ
ああ、キミももう。


「人類は無駄なんかじゃない…っ！」

…何を言っている？

「キミだって、同じように見ていたはずだよ…困難につきあたったら…乗り越えようとする人類を…キミは見ていた…！」

…違う。僕はただ世界の理だったから、役目を果たしただけだ

「ボクは…キミを知っているよ、ギャラクシーマン…！キミは世界の理だってこと…だけど、そうじゃない…！キミ自身がこの星を大好きだってこと…人間のために尽くしていたのを…ボクは知っている…！」

ちがう、ちがう、僕は…

「何十年、何百年たっても…今までキミはこの星を一人で守っていたのを…キミが、人間が大好きだって…言うことも…！だから…だからっ…！ボクが、ボクたちがっ…！この大好きな地球を守るっ…！」

「…僕、は…！！」


…僕はこんなにも、人間が大嫌いだ
憎たらしくて、一人じゃ何もできなくて

でも、…この青いナビを見てると、不思議な気持ちにさせられる。

胸が熱いような、そう、…僕が、人間を大好きだった、あの頃のような…

「っ…はあああああ！！！！！」

ナビは、人間のためにここまで頑張れるのか

…面白い、と思った、
…しょうがないなあ、と思ってしまった

もう少しだけ、せめて、もう少しだけ。
地球のことを好きでいさせてもらおうか。


「…僕も…この地球が大好きだ…！」

￣


「ロックマン…ｯ…！？その、姿は…っ、」


ロックマンのソウルにギャラクシーマンのソウルが共鳴をし、そうして、青い光が無数に散らばった。
そして、…そこに現れたのは青くきらびやかなロープを見にまとい、金色のリングが特徴的な姿のロックマン。




___ロックマン.EXE「ギャラクシーソウル」。




「ボクは、絶対にこの地球を守ってみせる…！」