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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    現パロボイバグの小話。

    とあるカフェでの日常一角 とある街の小さなカフェ。今日もその扉が開き、カランカランと来店を知らせる鐘が鳴る。そこの店主______ルチアーノとその妻は扉の方を一瞥する。扉から中に入って来たのは、黒い髪に青のメッシュを入れた少年と、白い髪をツインテールにまとめている少女だった。彼らはこのカフェの常連客なのだ。
    「…来たか」
    「いらっしゃい」
    「こんにちは」
    少女が挨拶し、少年は軽く会釈して2人はカウンター近くの席に腰掛ける。メニューを少し見てから少年が注文する。
    「ブラックコーヒー2つ、あとパフェのLサイズ1つ」
    そう言うと2人ともすぐ、宿題であろうテキストを机に広げ、シャーペンを持って解き始める。ペンが紙の上を走る音、コーヒーを淹れる音、コーヒーの香りで店内が満ちた。
    「なぁボイドール、ここの問題なんだが…」
    「バグドール、この問題お願いできますか?」
    時に教え合いながら、順調に宿題を進めているようだ。そこにコーヒーが入ったカップを2つ持ったルチアーノの妻が、ボイドールと呼ばれた少女とバグドールと呼ばれた少年の座る席のテーブルにカップを置く。
    「はい、どうぞ。ここに置いておくからね、パフェはもうちょっと待ってて」
    丁度キリが良くなったのか、2人はテキストを閉じてコーヒーのカップを各々の方に寄せる。ボイドールはそのまま、バグドールはポットに入った角砂糖やミルクをとぽとぽと入れて飲み始める。かなりの量の砂糖とミルクを入れたバグドールを見て、ルチアーノは少し溜息混じりに声をかけた。
    「少々入れ過ぎではないか?最初からカフェオレでも頼めば良いものを…」
    「カフェオレは甘すぎる」
    「そんなに入れていたら変わらん。むしろお前が今飲んでいるコーヒーの方が甘いくらいだ」
    「そうですよ。そんなに苦味が嫌なのなら、意地など張らずにココアか何かでも頼めば良いのです」
    「……っ!意地なんか張ってない!!」
    バグドールが頬を膨らませて怒る。実際のところコーヒーの中には大量の砂糖が溶けており、もはやコーヒーと言っていいのか怪しいのだが。少し前にバグドールが格好付けてブラックコーヒーを飲んだところ、苦味に耐えられずに一口でリタイアした事がある。誰が見ても、彼が子供舌である事は明らかなのである。
    「まぁまぁ、そんなに怒らないの。はい、パフェのLサイズ」
    「!」
    途端にバグドールの瞳がキラキラと輝く。彼の目の前に、バグドールの座高と同程度の大きさのパフェが置かれた。パフェスプーンを手に取ってすぐ食べ始める。細い身体のどこに入っていくのか、みるみるうちにパフェが消えていく。口の中をいっぱいにしながらモグモグと食べ進める彼の姿を見て、ボイドールには思い浮かぶものがあった。それは…。
    「…リス…もしくは…ハムスター…?」
    そう思わず呟いたものの、食べる事に夢中のバグドールの耳には入っていないようだった。
     暫くして大きなパフェの器はすっかり空になっていた。満足気なバグドールを脇目にボイドールが支払いを済ませる。そして帰りの支度を済ませながらボイドールがバグドールに話しかける。
    「…家に帰ったら、きちんと野菜も食べてもらいますよ」
    「な……っ、ボクに野菜は必要ない」
    野菜という言葉を聞いて、バグドールの顔色が一瞬で変わる。彼はかなりの偏食故、野菜も大の苦手なのである。
    「野菜もしっかり食べないと免疫低下等に繋がりますよ。この前も風邪を引いて倒れていたでしょう?」
    「それは……」
    「…それに、今これだけ糖分を摂ったのですから、糖分が足りないとは言わせませんよ」
    「ぐぅ…」
    「さぁ、早く帰りましょう。ハカセも待っています。それではルチアーノさん達、さようなら」
    「…ああ、気をつけろよ」
    「ありがとね〜」
    ブツブツ文句を言うバグドールを引っ張りながら、ボイドールは店を出て、ハカセが待っている家へと向かった。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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    大福餅

    DOODLE超弩級のシリアス、ドシリアス軍パロなボイバグ。ボイチャンが勝った方
    軍パロボイバグ 今、ワタシは軍を率いて戦場最前線に歩みを進めている。数年前から始まったこの戦争は、甚大な被害を出して尚終わる気配を見せない。そしてワタシは、この戦争で最前線に立ち戦うために生まれた、特殊な能力を持つ生体型殺戮兵器だ。ワタシの後ろを歩む何人かも同じ生体型殺戮兵器だが、得意としている事がそれぞれ異なる。ガードールという、ワタシ達の中でも一番小さな少女はバリアを張り味方を守る事ができる。ユニドールという片目を髪で隠した少女は治癒能力を持つ。エレドールという糸目の少女は周囲に電撃を発生させ敵の動きを止めたりできる。フラドールというポニーテールの少女は自身の身体に炎を纏わせ近接格闘時の攻撃を強化できる。メタドールという銀髪の少年は、水銀を発生させ攻撃や防御に応用できる。時には連携して、時には単独で戦闘して勝利を積み重ねてきた。今回の戦線も同じ事だ。正面を睨みながら歩いていくと、こちらに向かう集団が確認できた。皆種類の違う銃で武装していて、こちらより数は少ない。少数精鋭、とでも言いたいのだろう。こちらだって質でも負ける気は無いが。そして1人の少年が集団を先導している。リーダーであろう、ワタシと同じ歳くらいのその少年は黒い髪に青いメッシュを二箇所入れている。彼を見た時、思わず息を呑んでしまった。
    2006