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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    ボイバグのSSだったもの。原作時空だと思う。細かい事は気にしないでクレメンス

    ボイバグSS 電脳世界、#コンパス。様々なヒーローが戦い、力を競う場。しかしその中で、どうしても戦力差は生まれてしまうものだ。だから時々アップデートとして、戦力の上方や下方が行われる。今日がその日だった。この日のアップデートでは
    一部のヒーローのエフェクトがブラッシュアップされた。より綺麗に、より豪華絢爛に。皆『嬉しそう』に、バトルに行ったり試し部屋に行ったりしてエフェクトを試していた。

     まぁ、かく言うボクにはそんな調整は一切無かったのだが…。別に羨ましくなんか無い、と自分自身に言い訳をして今日もVoidoll破壊のためにバトルアリーナへと向かう。そこまで待つ事無くバトルが始まった。皆メンテナンス後だからとアリーナに集まっていたのだろう。相手と味方を一瞥。丁度相手にはVoidoll。良いだろう、ここで破壊するまでだ。バトル開始のアナウンスと同時に、3分間の戦いが始まった。

     互いの自陣が安定し、Cの奪い合いのフェーズに入る。ボクは後衛からサポートする役目だ。本当はこの手ですぐに、Voidollを破壊してやりたいものだが、ここは冷静にならねば。チャンスを伺い、隙ができたら、壊して仕舞えば良い。盤面を見ると相手は3人で味方は1人、味方の体力に余裕は無い。ここでボクが向かったところで打開は不可能。一旦引いて戦況を立て直すべきだ。そう思い後ろに下がろうとしたその時。
    「空間転移装置、起動シマス」
    「……ッ!!」
    Voidollのヒーロースキルだ。時間内に効果範囲にいてはスタート地点まで飛ばされてしまう。離れるか、キルを取るか。カードを切ったところで別の敵にキルを取られる。それでは何も変わらない。ならば離れないと。少しでも遠くに離れようとする。しかし悔しいが、足の速さはVoidollの方が数段上だ。ぐっと距離を縮められる。
    「…!シマッ……」
    「発射」
    機体と機体が触れそうになったその時、Voidollが放ったのはスタンの近距離。ガードも張れないまま、ボクは少し弾かれる。
    「ッ……悪足掻キ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ……」
    思うように…動けない。逃げられない。クソッ、クソッ…!また近づく距離、迫るカウントダウン、光の輪。ダメだ、飛ばされる。
    「3、2、1…」
    『1』と『0』の刹那に、ボクはVoidollの表情を見た。そのモニターは、皮肉なくらい笑っていて。それが『悔しく』て、だけれどどこか、どこか…?感じた事の無い波に一瞬戸惑う。Voidollには、全てを狂わされてばかり。常に、ずっと翻弄されてきた。

    嗚呼。彼女は、まるで______

    妖精みたいだ。

    「GO!」
    悪戯に微笑むVoidollの表情が、光に包まれ見えなくなると同時にスタート地点にテレポートする。C地点を奪われた事を伝えるアナウンス。時間はあと1分。まだ逆転できる。諦めるものか。
    「再度、システムニ干渉シマス」
    ある筈のない『なにか』が高鳴るのを無視しながら、ボクはまたスタート地点を降りた。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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