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    グ飴ミ

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    グ飴ミ

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    #小説
    novel
    #幽霊
    ghosts
    #呪い
    curse

    呪いいつも彼女が用意してくれていた毎朝のコーヒーは今日も用意されていない。
    僕はあの日彼女と喧嘩して以来、口を聞けていない。
    「ごめんね」
    たった一言。この言葉を言えていれば彼女を苦しませなかったのかも知れない。
    だが、それももうできない雰囲気で、
    別れることもできず、ただただこの二人の家で時を過ごしている。
    コーヒーの飲めない彼女は僕の目の前で紅茶を一口。
    僕は彼女を眺める。
    次第に涙目になれば「ごめん。ごめんなさい。」と掠れた声で泣き出してしまう。
    「いいよ。僕もごめん。」
    そう言って彼女に微笑みかけてもその謝罪が消えることはなかった。
    彼女に手を伸ばす。
    優しく撫でようとしたその頭を、僕の手はすり抜けてしまう。


    喧嘩したあの日。
    イラついて飛び出していった僕は、居眠り運転のトラックに
    轢かれて死んでしまった。
    本当は僕が悪いのはわかっていた。なのに誤りもせず、僕は……
    「もう…いいんだよ」
    僕が死んで丁度一年。
    僕は彼女に一生モノの消えない呪いをかけてしまった。
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