Breakfast in bed兄貴曰く、元々ショートスリーパーだったが俺とベッドで寝るようになって益々睡眠時間が必要なくなったらしい。「それは良かったんですかい?」と聞くと、「睡眠の質が良くなったからだろう、お前のお陰だ」とお褒め頂いた。よくわからないが「お役に立てて光栄です」と笑いながらも、参った事にそんな兄貴に反して俺の睡眠時間は長くなった。今までも休日は普段の睡眠不足を取り戻すかのようにダラダラと寝ていたが、更に体力を削られる案件が増えたのだ。
兄貴はそういう事に淡白な方だと思っていたから、俺の体力がついて行かない程抱き潰されるなんて思っていなかった。
だが考えてみれば兄貴は激情的で苛烈な性格だ。しかしお誘いがかかるベルモットの様な極上の女にそんな無体は強いられない…兄貴は意外と優しいから。そんな時は多少乱暴にしても構わない俺の様な頑丈な男で済ますのが丁度良いのだろう。
2462