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    ameng0125

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    ameng0125

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    以前に書いたストーリーです。
    二人は知り合いではありません。
    ほとんどは沢北の独白です。
    沢北はNBAの選手、深津――秘密。
    「カズ」は、映画版の深津をイメージしてください

    ゲームNBAの日本人選手、沢北栄治には秘密があった。

    彼は、あるバーチャルキャラクターに恋をしていた。

    それは、以前チームメイトから誕生日プレゼントとしてもらったVR体感ゲーム機に入っていたバスケットボールゲームだった。

    そのゲームでは、自分でキャラクターを選んで1対1や試合ができる。

    多種多様な人種や年齢のキャラクターの中に、アジア系の少年がいた。

    彼の名前は「カズ」と表示されており、沢北はこれは子供向けの学生モデルだと推測した。

    カズは白いユニフォームを着て、いつも無言だった。

    他の騒がしい欧米のプレイヤーモデルとは違い、驚きや笑い声を発することもない。

    カズはいつも静かで、1対1の時には眉を垂らし、感情の読めない目で沢北を見つめていた。

    もしかすると、作り込みが足りないため、カズには表情やセリフがないのかもしれない。

    しかし、沢北はカズのセリフを引き出したことがあった。

    彼がわざとカズに負けたとき、カズは「手を抜いたピョン」と言った。

    声は沢北が想像していたよりも高く、「ピョン」という語尾が印象的だった。

    ゲームの開発者には、変わった趣味があるようだ。

    その後、ゲームは何度かアップデートされ、他のプレイヤーには新しい動きやセリフが追加されたが、カズは変わらなかった。

    カズだけがアップデートされず、成長もせず、新しい動きやセリフも追加されないのだろうか?

    沢北は、自分が変態になったのではないかと感じるほど、バーチャルキャラクターに愛着と哀愁を抱いていた。

    もしかすると、カズの髪型が自分に少し似ているからかもしれないし、カズとのプレイが騒がしくないからかもしれない。

    沢北はこの小さな「恋」を続け、家で暇なときにはゲームを起動していた。

    彼は多くのセリフを入力してみたが、カズは他のキャラクターのようにサブイベントのセリフを引き出すことはなかった。

    カズは永遠に初期のままだった。

    沢北は不公平だと感じた。

    もしこの会社に文句を言う機会があれば、なぜこのキャラクターだけがアップデートされないのか問いただしたいと思っていた。

    そして、その機会はすぐに訪れた。

    新型ゲーム機の発売に伴い、第二世代の本体が沢北に広告モデルのオファーを送ってきた。

    ゲームの広告モデルだけでなく、沢北はゲーム内に自分のモデルを持つことになり、そのモデルの声優とモーションキャプチャーも担当することになった。

    「これはモーションキャプチャーというものですね」と、開発部のイケメン技術者である松本が説明した。

    「この機器を身に着けて、モデルが実際の俳優の動きをコピーするんです。以前のすべてのキャラクターは、こうして動きを作りました」

    松本の隣に立っていた小柄な男性、一ノ倉が補足した。

    「沢北選手は、私たちのゲームで初めてのアジア人であり、現役のプロ選手としても初めてです。きっと人気が出るでしょう」

    ちょっと待ってください、初めてのアジア人?

    カズを無視するなんて、どういうことですか?

    沢北は心の中でツッコミを入れたが、ビジネススマイルでそれを堪えた。

    つまり、第二世代のゲームにはカズすら登場しないのか?

    理由もなく、心に寂しさが広がった。

    松本と一ノ倉、そして営業部の若者たちが沢北をモーションキャプチャーの施設に案内した。

    そこには本物のバスケットコートと大きなグリーンバックがあった。

    ちょうど昼休みの時間で、多くの社員が沢北を一目見ようと開発部の外に集まっていた。

    早く来た人たちは、すでにコートの端に立っていた。

    沢北はビジネススマイルを浮かべながら、皆に挨拶をした。

    誰かが「シュートを打ってください」と提案し、コートとゴールがあるのだから、ファンの小さなお願いには応えようと、沢北はいつも通り対応した。

    数回のシュートが決まった後、誰かが「部長、1on1しましょうよ」と言った。

    素人と一対一をするのは、沢北にとって少し危険だった。

    バスケットボールの身体的な接触で、相手が加減を知らなければ、双方が怪我をする可能性がある。

    彼は断ろうとしたが、「部長」と呼ばれる男性がすでに前に出されていた。

    眼鏡をかけ、髪型は普通の分け目の短髪で、前髪が眉毛を隠していた。

    身長は自分とかなり違ったが、一般人の中では高い方で、肩幅も広かった。

    男性は無表情で沢北を見つめ、その目は真っ直ぐだった。

    ファンサービスとして、ここまで来たらやるしかない。

    「バスケットボールの経験はありますか?」と沢北が尋ねた。

    男性はうなずき、スーツの上着を脱いだ。

    体型は想像以上に良く、肩幅だけでなく、シャツの下の上腕や胸筋もアスリートに劣らない厚みがあった。

    男性は腰を落とし、確かにバスケットボールの動きだった。

    もしスーツのズボンでなければ、もっと低く構えられただろう。

    この姿勢はスティールに有利だ。

    沢北は笑って、「では、始めましょう」と言った。

    しかし、普通のサラリーマンと現役NBA選手の技術には大きな差があった。

    沢北は一気に加速して、男性のディフェンスを抜き、シュートを決めた。

    振り返って、少し申し訳なさそうに舌を出して笑った。

    男性は無表情のまま沢北を見つめ、突然「もう一球、いいですか?」と尋ねた。

    沢北は彼の意図を理解し、今回は彼が攻撃する番だと察した。

    彼はボールを男に投げ渡した。男はメガネを外して隣の社員に手渡し、顔を横に向けながら手で前髪をかき上げた。
    感情の読めない深い瞳と、わずかに垂れた眉があらわれる。
    沢北の心臓がドクンと大きく跳ねたのが、自分でも分かった。

    一瞬気を取られたその隙に、男に抜かれていた。

    2対2の同点。
    コートの外では社員たちが歓声を上げ、「部長すごい!」と声が飛ぶ。

    沢北はその場で呆然と立ち尽くしていた。
    男の声が聞こえた。

    「沢北選手が手を抜いたピョン」

    「!?」

    気がついたときには、沢北は男の手首を掴んでいた。
    ボールは地面を転がっている。

    「……名前、教えてもらってもいいですか?」

    男の瞳に一瞬だけ驚きの色が走ったが、すぐにまた無表情に戻った。

    「深津」

    「下の名前も……教えてください」

    「一成(かずなり)ピョン」

    沢北の心臓が再び大きく跳ねた。
    とりあえず確認したのは、今自分が掴んでいる男の左手の薬指――そこに、指輪はなかった。

    おわり

    ——その前の話

    営業部の深津部長は、いつも開発部に入り浸っている。というのも、開発部にいる二人の重要な技術者は、部長と同期だからだ。

    深津部長はイチノを掴まえ、恨めしそうな顔で言った。
    「正式版には俺のモデル入れないって言ってたピョン!? あれは開発版の実験用ピョン!?」

    「深津、子供みたいなこと言わないで。君のモデル、使用感の評価すごく高いんだから。多分、あのNBAの日本人選手・沢北栄治と髪型が似てたし、当時君が“絶対バレたくないピョン”って駄々こねて、学生体型で作ったじゃん。それが逆に子供プレイヤーに好評なんだよ」

    「沢北栄治と似てるからって理由なら、会社に沢北本人をモーションキャプチャーの俳優として呼べばいいピョン!俺のモデルとパラメーター、さっさと削除してほしいピョン!」

    「いやぁ……誰だってそうしたいよ?沢北くん、めっちゃ有名だし、彼に広告とモーキャプ両方やってもらえたら次のゲーム絶対バカ売れ。でもさ、俺らは開発だからね、そんな決定権ないよ」

    イチノはにこにこ笑いながら深津を見た。

    深津一成は決意した。
    自分が開発中に“ちょっとだけ手伝う”という軽い気持ちで、うっかり録られてしまった人物モデルをサーバーから削除するために――営業部を率いて、どうにかして沢北栄治を広告モデルに引っ張ってくるのだ。

    「覚悟しとけピョン、沢北栄治!」

    ——その後の話

    「ごめんね深津、沢北選手が『カズのモデルを削除するなら、契約しません』って言ってるんだ。ちょっと我慢して?」

    「………………………………ピョン」

    「あと沢北選手、『カズのパラメータ更新してほしい』って言ってたから、来月また撮影お願いできる?」

    「………………………………ピョン」

    深津一成、自ら墓穴を掘る。


    後書き2:

    付き合い始めてから、沢北選手はちょくちょく「カズはこうで~」「カズはああで~」と口にする。

    更新後のカズモデルには、いくつか表情が追加された。沢北はとても満足している。

    でも――ゲームより、やっぱり深津本人と一対一するほうがずっと楽しい。

    深津のディフェンスは、ゲームのパラメータよりもさらに手強くて、沢北もよく負けてしまう。

    沢北は深津の腰に腕を回して言った。
    「深さん、カズと全然違いますね!めっちゃすごい!」

    深津は彼のキラキラした目を見て、少しだけ呆れたように笑った。

    「……沢北。俺はゲームのキャラじゃなくて、リアルな人間なんだピョン」

    沢北は笑顔を浮かべた。

    「うん、知ってます。ほんとに、よかったです」


    ほんとに,お.わ.り🫶

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    ameng0125

    PAST今回も、以前書いたちょっとした小話を、新しい翻訳ツールで翻訳してみました。ようやく自然な文章にできた気がするので、公開してみます。

    ※全編通して、深津の身長いじりがメインです。
    深津、ちょっと乙女なところがあります。
    ふたりはまだ付き合ってません。
    深津は日本のプロリーグ所属、沢北はアメリカのNBA選手という設定です。

    翻訳ツールを使っているので、もし不自然な表現があったらご容赦ください〜!
    身長深津一成にはちょっとした悩みがある。あまりにも小さな悩みで、悩みって呼ぶのも少し大袈裟かもしれない。
    それは、周りのみんながどんどん自分より背が高くなってきたってこと。

    思い返せば、高3のIH前の最後の身体測定で、ラストスパートをかけて1cm伸びて、ついに180cmに到達した。あまりに嬉しかったから、IHの選手紹介にもそのまま書いた。
    でもあれから7年、今じゃプロでプレーしてるのに、毎年の健康診断ではずっと180cmのまま。プレーに支障はないけど、チームの後輩たちは190cm超えばかり。
    チームのSNS用の写真を撮るたびに、ネットのコメントはいつも「深津キャプテンちっちゃくてかわいい〜」で埋まる。

    「俺!?180cm!?ちっちゃくてかわいいピョン!?」錯覚ってマジ怖いピョン。
    2016

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