FNF Soft MOD翻訳(chapter0~3)警告
このMODは、一部の人にとっては刺激的な内容を扱っています。シフトキーを押してダイアログをスキップすることで、安全にプレイすることができます。
このMODは以下の内容を含みます。
DV
DVによる身体的暴力の表現
PTSD
Pico's schoolのネタバレ
もしあなたがDVの被害者であれば、あなたは一人ではないことを覚えておいてください。物語をお楽しみください。
WEEK0
星の街...
有名人やお金持ちが贅沢に暮らす場所...。
そして、恵まれない人々が日々奮闘している場所。
2週間前から逃亡していた2人の少年が、夕日が沈み始めた路地に駆け込んでいく。高校を中退した悪名高いグラフィティアーティストのPicoと、青髪で背が低く、画家を目指しているBFだ。二人は息を切らして立ち止まった。
P「危ないところだったな」
B「あいつに見られてたかな...?」
P「そんなことはないと思うぜ。今週捕まりそうになったのはこれで3回目だな」
B「うん….知ってるよ…」
P「街中にお前の顔写真が貼られている以上、いずれ誰かに見つかるのは避けられないだろうな」
B「......」
P「いずれ、あいつとは決着をつけなきゃならんだろうな。今は、そのための準備が必要だ」
B「逃げるのは良くないって言ったよね?ぼくはもう無理だよ…もしもまた見つかったら…」
P「BF...」
B「あいつは…」
P「そんなに心配すんな。お前にはいつでも俺がついてるからさ。なぁ、歌の練習をしないか?俺の後に繰り返してみな」
B「......」
P「......」
B「どうだった?」
P「すげぇ良かったぜ。お前ならできると思ってたよ」
B「本当?」
P「あぁ!でも、そろそろここを離れた方がよさそうだ......」
路地の入り口から足音が聞こえてきて、二人のほのぼのした会話は中断された。
P「......?」
B「!」
???「やっと見つけたぞ!」
第一章
一人の男が物陰から現れる。
彼の名は「ファザー・フェアレスト」。若者の間ではその名を知らない者はいないほどの、元ラップバトラーだ。彼の声は有名だったが、今では美しい妻と裕福に暮らしている。
そして数週間前までは、彼の才能ある息子を……
FF「お前をずっと探してたんだぞ」
B「......」
FF「ふむ。またあの路地裏暮らしのドブネズミと一緒に逃げ回っているのか」
P「......どうも、お久しぶりです」
B「ご…ごめんなさい父さん、でも…!」
FF「ああ、『ぼくはもう子供じゃない』って…?」
B「......」
FF「もう子供じゃないというなら、ラップバトルで俺に勝てるよな?」
B「ええっ…!?」
FF「さあ、お前の実力を見せてみろ!」
FF「お前の歌声は、俺の親父にそっくりだ。せっかくお前には才能があるのに、それを無駄にしているのが本当に残念だ」
B「......」
P「おい、あいつに耳を貸すな」
FF「お前をスターにするために、母さんと俺はお前のために完璧な人生のレールを敷いてやったんだ。なのにお前は何になりたいんだ?画家?全くもってバカバカしいな」
B「一度ちゃんとぼくの話を聞いて…!」
FF「もっと大声を出さないか、聞こえないぞ」
B「こ、これはぼくの人生だから…!」
FF「今更そんなことを言うのかい?」
FF「あのな、俺たちはこの2週間、お前を探すのに死ぬほど苦労したんだぞ」
B「......」
FF「取引をしようじゃないか。次の曲で僕に勝てたら、今までのことは忘れてやろう」
B「...本当?」
FF「ああ」
P「B、彼を信用しちゃダメだ」
B「………わかったよ」
FF「いよいよお前にお仕置きをする時が来たようだな!」
P「やったな!」
B「う、うん! 勝った…と思う!じゃあ、あの......自由にしていいんだよね?」
FF「...... おいおい、俺は馬鹿息子を育てた覚えはないぞ。まさか本当に俺が手ぶらで帰ると思っていたんじゃないだろうな?」
B「いや…いやだ……ぼくに近づかないで!!」。
P「こいつに触るな!(スプレーをFFの顔にぶっかける)」
FF「」
B「.…!ピコ...!」
P「来い!隠れられる場所に行くぞ!」
chapter2
太陽がすっかり沈んだ後、街の上には月が昇った。雲も一緒にやってきて、月を眠らせないように嵐を起こして騒ぎ立てていた。
二人は、ある建物に身を隠していた。…少なくとも、彼らはそう考えていた。部屋には明かりがついておらず、3フィート先を見ることすらできなかった。二人は不安でいっぱいだった。
B「こんな場所来たことないよ、ピコ...」
P「じゃ、お前はもっといい隠れ場所を知ってんのか?」
B「......ううん。でも、廃ビルは怖いし、不安になるし…えーと」
??「気味が悪いし?」
B「うん!それそれ!ぼくの言いたいことがよく分かったね、ピコ!」
P「...いや、俺じゃねえけど」
B「え...えっ!?じゃあ誰が...?」
??「こんばんは、お二人さん」
B「Beep!」
P「落ち着けって、ただのガキだ」
Skid「:3」
P「お前ら、一体ここで何してるんだ?」
Skid「オイラはスキッド、こっちはパンプ」
Pump「オイラたち、スプーキー・マンスに不気味な遊びをしてたんだ」
P「スプーキー・マンス…って今は11月だぜ。ちょっと遅くないか?」
B「余計なことは言わないの。好きにさせてあげたら?」
Pump「ねえ、待って。キミの顔、見覚えがあるよ」
B「ええっ…?!」
Skid「イエーイ!イエーイ! キミのお父さんは超有名だもんね!それに街中にキミの顔写真が貼ってあるのをオイラたち見かけたよ!」
B「......」
Skid「オイラの母ちゃん、ファザー・フェアレストの歌のテープ持ってるよ」
Pump「オイラたち、いつも見てるんだ」
Skid「ねえねえねえ!?キミも歌えるの?」
B「え、えっと……まぁ、ね?」
Pump「じゃあ、ラップバトルしようよ!」
P「そういうの、あんまり良くないんじゃないか?」
Skid&Pump「おねがーーーーい!!」
B「うぅ…わかったよ。おチビさん」
P「嘘だろ…」
(うわっ…俺の彼氏チョロすぎ…?みたいなニュアンスだと思われる)
B「わぁ...君たち、ぼくが思っていたよりもずっとタフだね......」
Skid「楽しかったね!」
Pump「もう一曲いこうよ!」
B「あぁ...まだ続けるの?いいよ」
Pump「今度はスプーキーダンスも見せてあげようか?」
B「スプーキー...ダンス?」
Pump「そう!しゃがんで踊るんだ」
Skid「見せてあげるよ!」
B「ぼく、実を言えばダンスはあまり得意じゃないんだけどな…。でも、1回くらいやってみてもいいかも…?」
P「本当に大丈夫か?座って休んだ方がいいんじゃないか?」
B「大丈夫だよ、ピコ…!あの子たちはただ遊びたいだけなんだ。彼らをがっかりさせたくないしね…」
Skid&Pump「やったぁ!」
突然、BFの視界から皆が急にいなくなった。BFは、きしむ屋根に当たる雨粒の音と共にひとり部屋に取り残された。…正確には、部屋にいる「何か」と共に。二人の子供がいた場所には、背の高い細身の怪物が立っていた。「彼」は...BFにはとても見覚えがあった。「彼」が訪れるのは別に初めてのことじゃない。しかし、今回はそれだけじゃなかった。
B「な...なんだよ...またお前かよ...」
父親に似た怪物「.........」
B「どうしてここにいるんだ...?」
怪物「………」
B「お前は何がしたいんだ?」
怪物「………」
B「何を聞いてもダメか…」
怪物「.........」
B「ほっといてくれよ...」
怪物「........…」
B「頼むよ...ぼくはもう、疲れたんだよ...」
怪物「.........」
B「.........!(目を覚ます)」
P「おい、俺の声が聞こえるか?」
B「う…..うん…」
P「BF、どうしたんだ?気を失っていたぞ」
B「またあの怪物が来たんだ...」
P「… 大丈夫か?」
B「うん…もう居なくなったから大丈夫…少なくとも今はね。待って、あの子たちはどこにいったの?」
P「...…俺は知らねえな。『キャンディーの缶詰』を手に入れるとか言ってたぞ。まぁ心配はいらねえよ。白い車に乗ってきたヤツらと一緒に乗って行ったからさ。俺はガキが苦手なんだ」
B「その白い車に乗ってきたヤツらって…?」
(多分chapter4のMMだと思われる)
P「俺、何かまずいこと言ったか?」
B「いや……それよりさっさと帰ろうよ。ここは気味が悪いし…」
(雷が鳴る)
B「Beep!」
B「ううん、よく考えたら朝までここにいたほうがいいかもしれないね…」
第3章
長い長い夜の後、ピコもBFも休息とは真逆の状態になっていた。しかし、2人は長居をしたくなかった。
そして、昼間に見れば全く怖くない 『お化け屋敷』を後にした。
午前中の大半を使って、徒歩で地元の鉄道駅に向かった。
このまま長居してさらなるトラブルに巻き込まれる前に、二人はこの地を離れたかった。
P「…電車はまだかよ」
B「落ち着いて、もうじき来るよ」
P「早く来てくれよ…これまで2回も逃げるのにしくじったんだ。もう二の舞はごめんだ」
B「うん…そうだね」
G「BF!」
B「!?」
G「会うの何週間ぶりかな!?」
B「あぁ……あ…あの、GF。ここで何してるの…?」
G「えーと、その…た、ただの外出だよ。……ね、ねえ!何か面白いことないかな?そうだ、デュエットしようよ!昔みたいに!」
B「え…ええと、ごめんね。ぼく、電車に乗らないといけないから…」
G「電車が来る前に終わらせるから!すぐに終わるって約束する!それと、私が『約束』のことをどう思ってるかは分かるわよね?」
B「.....わかったよ」
P「……………このクソアマが」
G「わぁ、最初の曲はバッチリ歌いこなせたね!あなたは昔からいつも歌が上手だったわ…」
B「......」
G「あのね...あなたの両親も私も、あなたのことをとても心配しているの。それでいつ家に戻ってくるの?」
B「ぼくは......」
G「戻ってくる...のよね?」
B「ぼくは...もう戻らないよ。ごめん...」
G「ううん、こんなくだらない話はもうやめよう! この曲であなたの気持ちが変わるかもしれないし!」
B「あの、ぼく…そろそろ行かないと...」
G「.........(悲しげにうつむく)」
G「BF...ちょっと教えてよ。なんでこんな犯罪者にここまで入れ込んでるの?
P「犯罪者…」
B「お願いだから、今はやめておいてくれないかな...」
G「最初から私たちが一緒になるはずだったのに……約束したのに.…私たちの両親がそう約束してくれたのに…。なんで私たちに………私にこんな事するの?!」
B「GF、君は何もわかっていな.....」
G「高校時代に彼がやったことを忘れてないわよね?!」
P「.........」
G「私たちが家庭教師をつけなきゃならなくなったのは、彼のせいなのよ!」
B「G......」
G「あなたは文字通り、私よりも学校で銃を乱射した人間を選ぶの?!」
B「あの日何が起こったのか、君もよく知ってるよね?ピコがいなかったら、君も僕も死んでいたかもしれないんだよ...」
G「パパとママが私にそう言ったの!パパとママが私に嘘つくはずがないもん!」
B「ぼくの話を聞いて…」
G「いや、あなたが聞きなさいよ!この嘘つき!
あなたは私と一緒に家に戻って、私たちはいつまでも幸せに暮らしていくのよ!ずーーっと一緒にね!」
G「.........こんな...こんなはずじゃなかったのに...」
B「......... ごめん。ぼくらが一緒に暮らす未来は……ぼくらの両親がぼくたちのために作ってくれた人生のレールはね…もう存在しないんだよ…」
G「ずるいよ!なんで...なんであいつなの?」
B「好きな人はどうしようもないんだよ、GF...」
G「私だってそうよ!!なのに…どうして…どうして私にこんなことを...…?」
B「そんなこと言わないでよ、G。ぼくたちはまだ親友なんだから。まだまだ仲良くしていけるよ。そうでしょ?」
白いリムジンが二人の目の前で急停止した。
P「…なぁ。お前らの話の邪魔をするつもりはないんだけどさ。また問題が起きたみたいだぜ…」