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    ichiru__23

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    10歳差五夏/第二部えちえち編導入
    ついったで散々わめいてたやつ
    https://twitter.com/ichiru__23/status/1574753043870265346
    の第二部編です。ここから先はR18になりますごめんなさい。

    10歳差五夏/第二部えちえち編導入ソファに腰掛けスマホでニュースチェックをしている悟の背後に忍び寄る。
    後ろから肩をとんと叩いて、そのままするっと抱き込むように体を倒すと相手はすぐに頭を上げた。どうしたの傑、聞かれて頬擦りしながら、なんとなくと答える。
    私を甘やかすことにかけては右に出る者はいない悟はそっと笑い、おいで、と優しく言ってくれた。お言葉に甘えソファの背もたれを大股一歩で乗り越えて、すぐ横に並ぶとゆっくり抱き合う。

    「突然どしたの」
    「なんでもないよ。ただ悟とこうしたくなっただけ」
    「えーーなにそれかわいい。上おいで、もっとしてあげる」

    そう言われたからには断る理由なんてなく、遠慮なく悟の膝の上に跨った。体重はなるべくかけないようにしようとしたところで腰が抱き寄せられて、倒れ込むように悟と真正面から抱き合う。じんわり服越しに伝わる体温、首筋にかかる吐息。大好き。言えば更にきつく抱きしめられて、僕もだよって耳元で呟かれる。
    小さな頃に家に一人放置されていた私を連れ出し、この部屋へ置いて面倒見てくれた悟。あれからもう十三年が経つ。
    成長して悟のことを恋愛的な意味でも好きだと自覚し、罪悪感を感じて隠し通すも、けれど高校卒業を目前にして長年の恋心は抑えきれなくなった。ぱんぱんに膨れ上がった風船がぱちんと弾けるように、気がついたら悟のことが好きだと本人に告げていた。
    もうこれ以上悟と一緒には住めないと思っていたから、この部屋を出る覚悟だった。けれど十歳年上の私の保護者は今まで見たことのないくらい顔を赤らめさせ、その後でぽつりと呟いた。僕も傑のことがずっと好きだった、と。
    それがつい一ヶ月前のこと。

    「好き、さとる、大好き」
    「んっ……僕も傑大好き。ずっと一緒にいようね。また勝手に家出てこうとしたりしないでね?」
    「いる……っ、悟と一緒にいるよ」

    言えば悟は本当に嬉しそうなくだけた顔で笑ってくれて、私の頭を撫でながら唇に吸いついてきた。んっ、と喉を鳴らしてキスに応える。優しく啄むような刺激がもどかしくて自分から舌を出してねだる。もっと、もっとちょうだい。
    頭を撫でてくれる手に少しの緊張がともなったような気がした。薄く瞼を持ち上げれば悟も同じく伺うようにこちらを見つめている。誘うように相手の唇を舐めて、首を傾けてまた違う角度でキスをした。
    その瞬間。羽織っていた部屋着のカーディガンがすとんと肩から落ちた。あっ、と思ったのは一瞬。まぁこれから先どうせ全部脱ぐのだから、いいか。そう思って深いキスを続行した。あらわになった首筋を撫でた相手がふと不思議そうな顔をしたのはその時だ。

    「ん……、あれ? 傑もしかしてお風呂入った? なんかボディーソープのにおいする」

    唇を離し、すんと首筋に頭を埋めた相手はそう言った。まるで浮気相手のチェックでもするかのように。
    そ、そうかな。気のせいじゃないの。
    私は内心焦りながらも悟の肩を揺り起こし、またキスに戻ろうと顔を近づける。途端になにか怪しむような気配が綺麗な瞳の色に乗り、いつ何時でも頭の中で最適解を叩き出してしまう男はさっと顔色を変えた。

    「……すぐる、まさか」
    「さとる。ねぇまた続きしよ、したい」
    「……まさか、またお腹の中洗った? そんなに頻繁にしたら冷えるからダメって言ったじゃん!」

    キスしようと近づけた顔は遮られ、代わりにさっきまでの甘々モードに絆されがちな悟はどこにもいなくなってしまった。残ったのは私を護ろうと確固たる信念を燃やした強火ガチ保護者勢悟。少しでも私に害が及ぶと判断すれば、どんな相手だろうと、例えば己の性欲だろうと陰形なく焼き尽くすタイプの悟。
    悟にそんな過激派な良心があったからこそ、引き取られてからの年月を私は真っ当な子どもとして過ごしてこられたというのは、まぁ理解はしてるし感謝もしてる。いつも悟は過去の私の生い立ちを思って「傑が一人きりの家に帰ることのないように」「傑がいつも美味しいごはん食べられるように」「その他、傑傑傑」。そんな風に私のことを思ってくれていた。
    どんなに成長しようが同級生の平均的身長を軽く上回ろうが悟にとっての私はまだまだ「護るべき対象」という概念が抜けないらしくて、故にセックスのほうもあまりうまく進展しない。今月に入って私が大学へ入学するとやっと日常的なキスやハグを許してくれるようになって、ようやくセックスもするようになった。
    が、悟はいちいち私の体を気遣ってか清く正しく生ぬるい行為になってしまうので正直物足りない。行為中の悟はとにかく優しい。痛くないか、嫌じゃないか。逐一探りながら絶妙な加減で触れてくれるから、男との体験は初めてだった初夜にしてすでに私の体は解かされていた。それで夢中になって喘ぎまじりに「やだ」なんて口走ってしまった日には、悟は理性総動員してぴたりと行為をやめてしまった。「今のは違う」「やめないで」と懇願しても悟はずるずる自身を引き抜いて、「ごめんね傑、怖かったね」と五歳児相手にするように優しく抱きしめてくる。
    やだ、違う、もっとして。そんな悲痛なひそかな悲鳴もってしても悟は自身の欲求を抑え込む。
    正直十八歳の性欲バリバリに余らせてる身としては拷問だ。その上日に何度も中を洗浄するのは体に悪いとか言い出して、大学が休みの日でも夜しか抱いてはくれない。

    合意でのセックス中の「やだぁ♡」なんて「もっとして♡」の意味でもあるだろ馬鹿。
    私としては多少無理してでも悟と繋がりたいし、悟にだって気持ちよくなってほしい。今日みたいな休日なら昼からだって、したい。そう考えるのは普通のことだろう。なのに相手は首を振る。

    「だぁめ。傑の体はまだ慣れてないんだから、ちょっとずつ進もうね? 時間はいくらでもあるから焦らないで」
    「……悟、いつも言ってるだろう? 私だって男なんだ。多少無理したって平気だよ」
    「僕が嫌なの。傑の体、大事にさせて?」
    「この強情……馬鹿!好き!」
    「僕も大好き!」

    ぎゅうぎゅうと抱き合いながら言い合った後で深くため息をつきながら脱力した。
    悟の手は私の頭と背中をとんとんとあやすように撫でる。こういう子どもあやすようなやつじゃなくて、いやこういうのだって昔から好きだけど、そうじゃなくてもっと大人向けの触れ方してほしい。悟の中ではまだまだ子どもに見えたとしても、私は18歳の健全な大学生だ。成人向けコンテンツだって解禁してる。
    つまり大人の余裕を常に感じさせる悟と違ってヤりたい盛りだった。
    はぁ、とため息をつく私の耳元で悟が囁く。我慢できないなら口でしてあげる、と。
    いつもこうだ。セックスの最中に中断してしまった後なんかは、必ずこうして抗い難い餌を出してくる。すかさず頷きそうになるのを寸前でぐっと堪えた。悟に舐めてもらうのは確かに気持ちいい、でも私が本当にしたいのはそれじゃあない。
    黙って首を振ると相手は心配そうに顔を覗き込んできた。悟の膝の上から降りて今度は隣に座り、でももっとしたいと呟いた。悟への気持ちは隠さなきゃいけないものだと思ってたこと、もしばれたらきっと一緒にはいられないと思ってたこと。だから悟が私のことを同じように思ってくれてたって知って本当に嬉しかった、とぽつりぽつりと話す。
    すると悟は私の手をぎゅっと握りしめ、僕も全く同じだよといつになく真剣な顔して伝えてきた。その綺麗な男の顔を眺めながら、内心ちょっと「おっ」と思った。悟は昔から私からの率直なおねだりに弱い。視線を振り切るように顔を俯かせ、いつもよりやや小さめの声で呟く。

    「悟ともっとしたいよ、君が欲しい」
    「……っ! で、でも傑に無理させるわけには……」
    「お願い。今までずっと悟に触れたくて我慢してきたんだ、もうこれ以上我慢させないで」

    言い終わったと同時に顔を上げ、やや上目遣いを意識して相手の顔を見つめると効果はてきめんだった。それまでの鉄壁の保護者面はどこへやら。あるのはらしくなく頬を赤らめ、眉を寄せて困惑する悟の姿だった。
    よし、この路線ならイケる。そう確信した私はずいと顔を近づけて、「君が欲しいんだ」と更に小さな声で畳み掛けつつ頭をすり寄せた。「でも」とか「そんなことしたら傑が」とか言い訳みたいにしどろもどろ言い始めるから、体を密着させて一言。君にならなにされてもいい、嫌だって泣き喚いてもやめないで。そう耳元で呟く。
    抱きしめる体は心なしかいつもより熱く、見上げれば非のうちどころのない完璧なつくりの顔は赤く染まっていた。とどめに悟の股間をさすろうとすれば手首をぎゅっと握られ、わかったと一言告げられた。

    「……わかった。わかったよ傑。確かに今まで傑のこと大事にしたくて、我慢させちゃってたのは僕のエゴだった」
    「ん」
    「これからは普通の恋人みたいにしよう? いっぱい傑の欲しいことしたげる」
    「本当?」
    「うん、ほんと。あーーでも待って。この部屋だと僕多分無理だから、今からホテル抑えるね」
    「うん??」

    そう言って悟は手近にあったスマホを取り出し、手早く今日これからすぐ入れるホテルを探し出し始めた。二人きりのこの家にいるというのに何故わざわざ外に出てホテルを予約する必要ががあるのか、いまいちわからない私は首を傾げた。そうこうしてるうちに悟の指先は素早く動き、すぐにホテルの一室の予約完了画面が現れた。

    「ハイッ予約完了……いつでもチェックインオッケー! 傑、すぐ出られるように準備して」
    「……うん。でもなんでわざわざホテル? この家だとまずいことでもあるの」

    ソファから勢いよく立ち上がった悟はちょっと複雑そうな笑みを浮かべた。その後で大人特有の「聞こえなかったふり」をしようとするから咄嗟に腕を掴んで問い詰めた。詰められた相手はいつもの余裕の大人ぶった表情崩して、この部屋は傑との思い出が詰まり過ぎてるからと呟く。

    「だって僕のベッドとか、小さい頃の傑に絵本読んで寝かしつけてた場所じゃん……。そんな場所で傑に少しでもつらそうな顔されたら、条件反射でそれ以上できなくなるよ」

    そう言われたら、そういうものなのかと思いながらも頷くしかない。出会った頃の私はまだ幼くて、暗闇が怖いと泣いてはしがみつき悟のベッドで一緒に寝ていた。だからあの悟の部屋の大きなベッドは私のひとつの安心材料でもあって、そこで抱かれるのには少しも抵抗がない。でも悟はどうやら違うようで複雑な顔色をしていた。

    「よし、今すぐ行ってハメ倒そうか」

    そう言って必要最低限の物だけ持った私と、何故だか少し泣きそうな顔しながらいつもより大きなバッグを片手に持った悟は家を出た。
    それが確か午後一時のこと。

    悟のとってくれたホテルはいわゆるラブホテルではなく、家からも近く普通に普通に使われそうなそこそこ良い一室だった。
    部屋に入るなり悟はバスルームへと消えて、すでに事前の処理は済ませていた私は寝室のふたつあるベッドのうちのひとつに寝そべり悟を待った。男同士という体もあって、一応ツインの部屋をとってあったらしい。
    ふかふかする枕を抱き込み、これから存分に抱かれるのだと思うと体の奥がきゅんと疼くような感じがした。まだまだ日は高いからたくさんそういった行為に及べる。いつもは私がどれだけ誘っても「明日も授業中あるでしょ」なんてはぐらかし優しく抱いて一回で終わり。いつもそう。もう一回、と強請る私の手を優しく握って宥める悟の顔は、いつもどこか物足りなさそうな本心を押し殺してるように思ってた。
    それが今日は満たしてあげられる。私の体で。
    はやく欲しいと思いながら切なげに枕に頭すり寄せているとバスルームのドアの開く音がする。悟は濡れた髪も乾かさないまま乱暴にタオルでがしがし拭き、らしくなく足音をたてて寝室まで来た。すでにベッドへ寝そべっていた私の体を抱き起こすと、無理な体勢で唇を合わせる。

    「……ンッ」

    心臓があり得ないはやさで内から叩いていた。
    今までの悟ならあり得ないような強引さを感じて強く抱き合い、深いキスを味わう。
    体を擦り合わせる度に悟のペニスが大きくなってるのがわかって、それがどうしようもなく嬉しかった。

    「んっ……さとる♡」
    「あのね、傑よく聞いて?」
    「ん……?♡」
    「僕のってほら、でっかいじゃん?」

    言われながら熱い股間を擦りつけられてますます嬉しくなった。
    悟のは確かに、でかい。その辺で売ってる並のスキンじゃ追いつかなくてわざわざ取り寄せてるってのは前から知ってたし、だからこそそれを受け入れる私の体を過剰に気遣ってくれてるというのも知ってる。

    「だから、いつも全部挿れたら傑の負担になっちゃうから我慢してた。それにどれだけ指で慣らしても僕のが届くのってもっと奥で、いつもみたいな前戯だとそこまで慣らしてあげられないのね」
    「……? うん」
    「だからせめて、僕のを挿れる前に傑の体の奥……結腸までじゅうぶん解してあげたいんだ」

    そこまで言われるとさすがに不思議に思って、キスの合間に目を開けた。悟はにっこりとなにか吹っ切れたような完璧な笑顔をしていた。視界の端になにか黒いものが映る。よくよく見れば悟は片手には真っ黒な異物を持っていた。
    なに、それ。強張る体を優しく撫でながら悟はいつも通りに笑いながら言った。電動ディルド。言われてみれば確かにそれは男性器を模したデザインになっていて、その上悟のと大差ない程の大きさだった。

    「実は前からそう思って用意してたんだよね。傑に無理させるのが嫌で一度も使ってなかったけど……」
    「え、悟。それまさか使うの?」
    「うん。今まで我慢させちゃってた分気持ちよくしてあげるね♡」

    にこ、と笑いながら悟は言った。
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