速チョコ席替え
いつもキャーキャーうるさい担任が、いつも通りキャーキャー席替えしたいと言い出した。教科書を読めば全部頭に入るから授業に出席する理由なんてない。が、席替えとなれば話は別だ。一応簡単にできる『隣になれる』おまじないはあるが、どうせならもっと時間をかけた儀式をしたかった。黒鳥の隣になるんだ。俺もそのくらいしてみせないと、肩を並べられないだろ?
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素晴らしく救われないだけの、恋愛話
(診断メーカー「140文字で書くお題ったー」より)
トンデモ異世界の謎パロです
様々な種類の非科学的能力がうずまくこの世界で、俺が好んで研究していたのは黒魔法だった。義務教育の学生時代は秀才と讃えられた俺だったが、黒魔法だけは皆に受け入れられなかった。もちろん他の魔力にも禁忌とされる術はあるものの、黒魔法だけは存在自体が疎まれることが多い。それでも、俺と同じ道を選んだ奴がいた。黒鳥千代子だ。あいつも頭はおかしいが、確かにあいつの体質的には黒魔法が一番向いている。同じ学校出身とあって、魔学院に進んだ後も黒鳥と交流が続いていた。そして、黒鳥と過ごす時間の分だけ黒鳥への想いも募っていった。のに。
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