さあ いますぐ勝負レイはメタグロスから飛び降り、フィールドに降り立った。メタグロスの着地を確認すると、レイはその鋼鉄の肌に手を添えて労った。
風に呼ばれて前に向き直る。視線の先にはケイゴとワルビアル。ケイゴはサングラスを傾けてレイを視認する。ワルビアルは雄叫びをあげた。激しい風圧を感じながらも、レイはポーカーフェイスで目を細めた。
「…来たよ」
ケイゴは頷き、両者ボールを構える。
「対戦よろしくお願いします」
ケイゴがサングラスを後方に投げたのを合図に、2人はボールのボタンを押す。
始まるは5vs.5のダブルバトル。闘う理由はただそうしたかったから。ケイゴは高揚に唇を舐め、レイは冷静に息を細く吐いた。
「ピカチュウ!ドンカラス!」
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