白鳥の恩返しあるところに伊織という名の青年がおりました。
伊織が家に帰る途中に一羽の怪我した白鳥を見つけます。
あまりにも弱って可哀想だった為に家に連れて帰り手当てをしました。
白鳥は伊織の手当の甲斐もあって日に日に元気になっていきました。
元気になって飛び立てるようになると伊織は白鳥を野生に帰しました。
その日の晩扉をあって叩く音がしました。伊織は戸を開けると美しい顔の人物が立っていました。何もかと尋ねると名はセイバーといいそして夜遅いので一晩泊めて欲しいと
伊織は今から追い返すのは可哀想だと思い一晩泊めてあげました。
朝になり伊織はセイバーに朝食を用意しもてなしました。
セイバーは用意された朝食を完食すると「美味かった。ところでイオリきみは今困っていることはないのか?」と尋ねました。
「いや、特に困っていることはないな。」
考えてみたけど伊織は思いつきませんでした。
「それでは困るのだ。傷を手当てしてもらったからきみに恩返しをする為に人の姿になりきみの元に来たのに」
伊織に特に求められなくてしょんぼりしてしまいます。
伊織はセイバーの言葉にふと疑問を持ちます。
「傷の手当て?した覚えがないが」
「いや、してもらった。怪我をした白鳥が私なのだ。」
セイバーはあの時怪我をした白鳥だったのです。
「きみに何か恩返しするまでここに居座るからな!」
「なら、セイバーの好きにするがいい。」
こうしてセイバーは伊織に恩を返す為に伊織と同居することになりました。
セイバーは恩を返す為に伊織を観察し始めました。
朝は伊織はセイバーの分まで朝食を用意してくれてるそしてとても美味しい。
朝食の後は伊織は木を彫り始めました。伊織はが彫り出すとただの木は形なす像になりました。そしてそれは売り物になるそうです。そしていい銭になると
昼には像を売る為に外に出ます。
売る相手は全体的に金ピカと言える人物でした。
伊織は像を金ピカに渡し銭を貰うとセイバーに「お腹は空いてないか?」と尋ねます。
「お腹は空いたな」思った事を正直にいいます。
それを聞いた伊織はセイバーにおにぎりを買ってくれました。
やっぱイオリは優しい人だなと
帰路に着く頃には夕方になり伊織はセイバーの分も夕食作りました。やっぱり夕食も美味しい
やがて夜になります。今日はイオリに恩を返す方法は見つかりませんでした。明日なったら見つかるかもしれないそう思い伊織と一緒に就寝しました。
何か恩が返せるはずと次の日また次の日と日を跨いで行きます。伊織には恩は返せないけどセイバーにとって楽しい日々でした。
ある時セイバーは思います。私が居候していては迷惑なのではないのかと
そして伊織に「きみには恩が返せそうにもない家を出る」と
伊織は「そうか」と一言
セイバーは言った通り家を出ていきます。
伊織はセイバーが来るまでと変わらない生活を始めます。
朝食をとり像を作りそれを売るそして夕食を作る
伊織はふと気づきます。2人分を作ってしまった。セイバーはもういないのに
伊織もセイバーがいた日々は楽しかったのです。
それに気がついた伊織は戸を開けセイバーを探しに行こうとしました。
戸を開けるといつもみた顔セイバーが立っていました。
「済まない。家を出るなどと言っておいてきみの作るご飯が恋しくなってしまった」
その言葉を聞くと伊織はセイバーを抱きしめました。
「俺にとってはお前がそばにいる事が最高の恩返しのようだ」
こうして今までのよう2人で暮らし始めセイバーは伊織に恩返しができました。