花より「イオリ!!これを見てくれ!」
セイバーは大声で伊織の元に駆け寄ってタブレットを見せてきた。
「これは?」
伊織がタブレットを覗き込むと色んな数の可愛いキャラクターを模した弁当が映し出されてた。
「うむ。これはキャラ弁という。そしてイオリにはこのピグレット弁当を作って欲しいのだ」
セイバーが指を指す先にはいつもピグレットと言って可愛がっている豚の形を模したお弁当があった。
「お弁当を持ってお花見に行くぞ!先にシュミレーターの予約しておいたぞ!」
どうだと言わんばかりに仰け反るセイバー
「準備がいいな。それにしても俺が断るとは思わなかったのか?」
「そうか!?それは思いつかなかった。きみと一緒に花見する事ばかり考えていてきみにも都合を考えていなかった。」
先程までに嬉しいそうな顔をしていたのに一瞬で悲しそうな顔をするセイバー
「いや意地悪を言ってすまなかったな。俺もセイバーと一緒に花見に行きたい。せっかくセイバーがお膳立てしてくれた事だしな」
その一言ですぐさま明るい顔に変わるセイバー
「イオリその言葉に嘘はないな!?」
あぁと軽く返事する伊織
「ところでセイバーはこれだけの弁当で物足りるのか?」
「いや物足りんな。イオリは私の事をよく知っている」
いつも食堂でいつも大量に食べてる姿を見ているのだからどう考えても足りるはずがないと伊織は思う。
「ではピグレットのキャラ弁以外にも食べれる物たっぷり作るとするか」
「とっても楽しみだ。絶対に約束だ!イオリ」
そう言うとセイバーは伊織の元を去っていきました。
セイバーがシュミレーターを予約した当日シュミレータールームに桜の花が見れるようにセットします。
伊織は約束したピグレットのキャラ弁と重箱を用意
重箱の方は夜の食堂でピグレットのキャラ弁を作ろうとした時に巷でカルデアキッチン組と呼ばれるメンバーが伊織がセイバーの為に弁当を作ると聞いて集まってくれてました。
なんでも美味しく食べてくれるセイバーはカルデアキッチン組は大好きなのでセイバーの為に作ってあげたいと
重箱には各々の得意料理と花見には欠かせない団子を
そしてセイバーはデジタルカメラを
「イオリ今日のためにデジカメとやらを借りてきたぞ!」
「私が重そうな重箱と弁当を持つとしよう。きみはデジカメを持ってくれ」
伊織はセイバーからデジカメを受け取り重箱と弁当をセイバーに渡します。
カルデアキッチン組がセイバーにあれを食べて欲しい、これも食べて欲しいと作り過ぎた為伊織でも重かったのにひょいといとも簡単にセイバーは持ち上げます。
伊織は持ち上げた重箱の中身はほとんどセイバーが食べるんだろうなと
目的の桜の木が見えるとセイバーは走り出し桜の木の下までいきました。
「おーい、イオリはやく来い。綺麗だぞ」
伊織も足早にセイバーの元により綺麗だなと思い桜を見るセイバーを見て写真を撮ります。
「イオリたどり着いたな。早速飯にするぞ!」
用意していたシートを広げピグレットキャラ弁と重箱を広げます。
弁当の中身を見るととってもいい笑顔
「とっても愛いな。ピグレット」セイバーは感嘆の声を
「こちらの重箱は豪華だな」こちらの方もセイバーはいい笑顔で喜びます。
そしてセイバーは重箱やピグレットキャラ弁に舌鼓
伊織少しばかり口に入れます。
一通り楽しんだ帰りしセイバーがふと思い出しました。
「そういえばデジカメをきみに渡していたが何か撮ったのか?」
セイバーは伊織からデジカメを奪い取りデータをみます。
「むむ、桜とかはあまり撮らず飯を食べてる私の姿ばかりではないか!」
「どうやら俺は花よりセイバーを撮りたいようだ。」
伊織は知らず知らずのうちにセイバーの写真を撮っているのでした。