タケルとピグレットのイオリあるところに一柱の神様がいました。名前をタケルといいます。
タケルは寂しいと毎日悲しんでました。タケルは悲しんでいますが涙は出ませんでした。
何故ならばタケルは愛する人と別れた時に悲しんで涙を枯らしてしまったからなのです。
そんなタケル一匹のピグレットと出会います。丸くて愛らしいピグレット、タケルは一目見てそのピグレットを気に入ります。
タケルは「一緒にいてくれないか?」と問います。それに応えるかの様にブヒッと一声鳴きます。
それから一柱と一匹が共にいることになりました。
タケルはピグレットにイオリと名付けました。
タケルがピグレットにイオリと名付けたのはそう名付けるべきだと思ったからなのでした。
タケルはイオリといる事で寂しくなくなりました。
共に野をかけ遊びました。
ある時タケルはふと思います。もしイオリと話すことが出来たらいいのになと。
タケルが悲しそうな顔をしていたのでイオリはブヒッと近づいてタケルを慰めます。
無いものを強請ってしまってイオリを困らせてしまい「済まないな。イオリ」そう言いながらタケルはイオリに口付けをしました。
するとなんと言うことでしょう、ピグレットだったイオリが人の姿になっていました。
なんとイオリは魔女の気まぐれでピグレットにされてしまった人間だったのです。
タケルは人の姿になったイオリを見て「イオリは何処に行った」と叫びます。
人の姿になったイオリは「伊織は俺だが」と答えます。
タケルは「違う!私が探しているのはピグレットのイオリだ」と叫び明後日の方向へ走り出してしまいました。
ピグレットのイオリを探してあっちこっち探しました。
そして疲れて座り込みタケルは泣きました。
今まで泣いても涙が出なかったタケルですが滝のような涙を流していました。
泣いてると「大丈夫か?」と声をかけられます。
声をかけた人物はタケルを追いかけてきた人の伊織でした。
伊織はタケルを慰めようとしましたが泣き止みませんでした。
「貴殿がピグレットの方がいいのなら魔女を探してピグレットしてもらおう」
そう言って伊織は立ち去ろうとします。
立ち去ろうとする伊織をタケルは掴みます。
「行かないでくれ!私を独りにしないでくれ!」
「では貴殿の事をなんて呼べばいい?」
「セイバー、きみにはセイバーと呼んでほしい」
ここから一柱と一匹から一柱と一人が共にいることになりました。
人の伊織はピグレットの伊織だったのでタケルの好きな物を知っています。
仲良くなるにはそんなに時間はかかりませんでした。
それから毎日タケルが「大好きだぞ!イオリ」声が聞こえるようになりました。