※書き途中です「待ってたぜ、イヌピー」
一度も通すことなくしまわれていた九代目の特攻服を纏って乾は出所した。逮捕された時とは打って変わって、暖かく柔らかな春の風が吹いていた。九代目が潰れたと聞いて、乾の虫の居所は悪かった。親友のココに何処の馬の骨とも知らない奴の話を聞いて更に腹が立った。
柴大寿、見上げるほどにデカいそいつを見ても乾はちっとも恐怖を感じなかった。喧嘩の強さは[[rb:建端 > タッパ]]だけでは決まらない事を知っていたからだ。黒龍に対する覚悟なら誰にも負けないと思っていた。殴り合いの喧嘩をする上で精神力は勝負に大きく影響する。確かにそうだ、けれどそんな乾の経験則などあざ笑うくらいに大寿は強かった。その圧倒的な強さは、未知のものだった。
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