ハロウィンの後に。ハロウィンイベントが終了して、片付けが少しずつ進んでいた。
楽しかったダンスパーティーが終わっていく。
***
ハリーは片付けをぼんやり眺めながら、ビューティーハリーショップのバルコニーにいた。
「ハリー?」
衣装をまだ着替えないまま、狼男のハリーに声を掛ける。
「なんや、ほまれ。
まだ着替えてへんかったのか」
「ハリーこそ、まだ狼男じゃん」
手摺に掴まって、ほまれはハリーの横に並ぶ。
ハリーは笑顔で、でも少し寂しそうに片付けを見ていた。
「なんや、着替えてしもたら…
全部終わってしまうみたいでな」
何となく、今日のハリーは元気がない。
はなも心配していたのは知っている。
「今日、楽しかった?」
ハリーを覗き込む。
あまり表情はわからないが。
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