お気持ちこのページは私のお気持ち欄です。
刀剣乱舞二次創作を書くとき、いつも考えすぎてしまう。
もちろん、歴史知識を自分の中に落とし込んで創作するにあたり取捨選択できるレベルに達していない自分がいけないのでしょう。刀剣乱舞を10年やってきて、いまだに歴史知識はさっぱりだ。
だからこそ、頭に入った知識に引っ張られて、筆が止まってしまいます。焼けた経験がある刀は炎がトラウマだ。なるほどわかった。では本丸内で火を使う料理や、ましてやバーベキューなどを行う場合、彼らの同席はNGなのか? 水没を経験した刀もいるらしい。では彼は風呂もプールも見せたらだめなのか?
和風ファンタジーっぽい表現は必須なのか?"厠""厨"ましてや"口吸い"なんて言葉を自分の文章でスムーズに使える自信がない。付け焼刃に覚えた言葉をただ当てはめるだけでは文章全体が不自然になる。歴史小説風な文章が身についていない私が悪いのかもしれない。
そんなことを考えれば考えるほど、書きたい内容があったとしても、筆をためらってしまう。
空に浮かぶ月を描写しようものなら、なんでもかんでも三日月宗近のメタファーになってしまう気がして、おちおち夜のシーンも書けやしない(たとえそれが満月でも!)。
もちろん、それが私の考えすぎであることもわかっている。
何一つ気にすることはないのもわかってる。
他所の二次創作を見ればどなたも自由な発想で創作されているし、そもそも2016年にアニメの花丸が放送され、当たり前のように風呂シーンがあり水着回があり、庭で肉を焼いて食べているシーンもあり、鶴丸がグラサンをかけ、山姥切国広がフラワーロックを大事にする世界が平然と公開されている以上、私のよくわからないこだわりなんて、不要なものなのだ。※ちなみに、アニメで描写された上記の内容に私の地雷は一切ない。むしろ好き。
9年前にそれを理解していてなお、なぜ私は堂々と創作できずにいたのだろうか。
その理由はおそらく、自分に正直に創作をしているようでいて、自分に素直になりきれていなかったのだと思う。結局自分の好きな内容しか書けないのに、見知らぬ誰かの批判的な視線がこわくて、見えない誰かとずっと喧嘩して、自分の書きたいものを認めてあげられなかった。
自分のネタを肯定できないせいで、エロに逃げたこともあった。
克服するのに10年かかりました。克服できた理由はわかりません。創作そのものに関すること以外での、いろいろなことが関係しているのだと思います。
今回のお話は、2024年12月に骨組みを考え、1月に着手し、2月に書きあがりました。私にしては良いペースです。
今までで一番、楽しく、すいすいと書くことができました。
思想が強くて恥ずかしいけど、『私の刀剣乱舞』として、堂々と公開したいと思います。
ありがとう。明石国行。
あなたと仲良くなるのにも9年かかりました。
お読みいただき、ありがとうございました。