地獄の逆戻りゲタくんがご都合妖怪()に過去に飛ばされて例の列車から降りたあとの父の死に目に遇って、目玉に何度も何度も聞かされたように必死になぞろうとする地獄の逆行ゲタくん。
知っているから救える命があるけど、自分が水木に会えなくなるのが本当に本当に嫌で、歯を食いしばりながら村人を見捨て、自分も「ゲゲ郎」として怨念を引き受けて死ぬ。包帯男になって、母に全部話して、「お願いします。ごめんなさい。ごめんなさい。父さんじゃなくてごめんなさい。でも、ぼく水木さんに会いたい。ぼくは水木さんに育てられたぼくが好きだ。ごめんなさい。助ける気がなくてごめんなさい。助けられなくてごめんなさい。」そういう地獄。母はそんなことじゃ怒りませんよ。うっかりあっさり死んだ夫のことは、うちの子をこんなに泣かせて!って怒るかも。
1294