Cafe VadLip。六人の男性が営んでいるこの喫茶店では、月に一回テーマを考えて普段とは違うイベントが店内で行われる。
「いらっしゃいませ! 何名さまですか?」
今日はどうやらそのイベントの日のようで、普段おしゃれな店内は中華一色に変わっていた。今回のテーマは中華のようだ。店員たちの服装もチャイナ服になっている。色合いが普段より派手で華やかだ。
「本日のメニューはこちらになります!」
いつも元気いっぱいな大里帆波がテーブルにメニュー表を置く。見るとメニューも中華一色だ。中華街も真っ青なメニューの種類にほぼ一人でキッチンを切り盛りしている雛乃秀が心配になる。
「メニューが決まりましたらお呼びください!」
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