健やかであれ 虎杖悠仁、十三歳の中学二年生、ほんの少し平均よりも運動神経が良いごくごく普通の男子学生である。そんな彼には深刻な悩みがあった。
「ああああまた身長伸びてる……!なんで……!」
第三者からすればその年頃なら当たり前だと思うであろうすくすく健やかに育つ肉体。その成長が、本人にとっては涙目で絶望する程に深刻な問題なのだった。
時刻は深夜二時過ぎ、家族が寝静まっている頃に悠仁は毎晩こっそり起き出してはリビングに赴きテレビ横の壁で自身の身長を測っている。何故そのような場所で測るのか。それはここが家族全員の身長が薄っすらと刻まれている場所だからだ。一番上に刻まれている横線の隣には『壊相』その下に刻まれている横線の隣に書かれている文字は『脹相』。この二つは悠仁の大切な兄二人のものである。その下に『悠仁』そしてその更に下にもう一人の大切な兄である『血塗』。四人の兄弟達の身長が丸わかりなのだ。
「けち兄ちゃん抜かしちゃったよ……!牛乳飲んでないのに!うわぁぁぁこれ以上伸びないでくれよ……!俺、まだ兄ちゃんに飽きられたくない……!」
悠仁は三人の兄をとても大切に想っている。その中で一人、三人の中でも少しだけ特別に想っている兄がいる。それは四人兄弟の長男『脹相』。『趣味嗜好は何ですか?』と聞かれれば『弟以外に何かあるのか?』と真顔で答えるくらいには弟達を愛している長男の中の長男である。悠仁は小さい頃から脹相に甘やかされ愛されて生きていた。
『悠仁は小さくて可愛いなぁ♡』
『悠仁の小さくぷにぷにな手……国宝か?いや国の宝などではない俺だけの宝だ誰が他人に渡すか』
『幼く可愛い悠仁、何があろうと俺がお前を守り続けよう』
こんな感じの言葉を毎日毎日言われ続けて育ってきた。人によってはウザいと思うかもしれない。しかし天賦の才か、あらゆる事象を『そっか〜あんがとね!』と受け入れてしまう悠仁には大したダメージはなくむしろ『俺って愛されてんな〜』とにこにこ十三年間過ごしてきたのだ。
さて、そんな悠仁だが一月程前にとある夢を見た。それは空を自由に飛び回る夢でも山のように大きな肉まんを食べる夢でも宝くじの一等が当たる夢でもない。ありふれた、どこにでもあるような日常の夢。
『綺麗な人だろう?この人と結婚しようと思うんだ』
知らない女性を家に連れてきて結婚の報告をする兄、自分や壊相、血塗以外の人の容姿を穏やかな表情で褒める兄。
『悠仁、祝ってくれるだろう?』
『はじめまして悠仁くん、私はーーといいます。脹相さんと幸せになりたいの、だから……』
夢はそこで終わった。悠仁が叫びながら起きたからだ。全身汗だくで、呼吸が荒い。家族の幸せの夢の筈なのに、悠仁にとっては悪夢だった。その日悠仁は吐き気がおさまらず、目指していた皆勤賞を諦めて学校を休むことになった。三人の兄は悠仁をとても心配した。特に脹相は自分も会社を休んで看病すると主張した。冗談じゃない。今体調を崩した原因である相手に看病されたら治るものも治らない。必死に会社に行くように頼み続けていたらなんとなく状況を察した壊相が看病するから、と悠仁の味方についてくれたお陰で最悪の展開は免れた。
『悠仁、薬飲んだら暫く寝ていなさい。……兄さんには元気になったらちゃんと話をすること、私と約束できる?』
『あんがと……ごめんなさい』
消化に良いおかゆを食べ薬を飲んだ。原因が夢なので飲む必要はないと思ったがそれを言うと夢の内容を言わなくてはならなくなる。今この状況で夢の話はしたくないので素直に飲むことにした。薬を飲んでベッドに横になった悠仁を確認した壊相が部屋から出ていく。パタン、と優しく閉まった扉の音を聞いた途端、悠仁の瞳からじわりと涙が滲み出た。
『俺、脹相兄ちゃんのこと、好きだったんだ……』
嫌でも自覚してしまった。知らない女性の肩を優しく抱く脹相の姿に、自分以外を褒める脹相の姿に、優しく女性に微笑む脹相に、今まで気づかなかった感情が目覚めてしまった。
『くそ……くそ……知りたくなかったこんな気持ち……』
相手は家族で兄弟で男。自覚と同時に失恋確定。次々に涙が精製され、枕を濡らしていく。
『消さなきゃ、こんな気持ち。脹相兄ちゃんが帰ってくるまでに消さなきゃ……!うぅ……好きだよぉ……』
結局その日は涙が止まらず、体調も悪化し脹相に会うことはなかった。一度深夜に扉を開けこちらを伺う気配がしたが寝たふりをして無視を決めた。家族全員が家にいる状況で声を出して泣くわけにはいかない。静かに一晩中泣き続けて悠仁の初恋自覚初日は終わったのだ。
『おはよ……』
『おはよう悠仁……今温かいタオル用意するから顔洗ってきなさい』
次の日の朝、正確に言うと昼前に悠仁はようやく起き上がりリビングに顔を出した。そこにいたのは大学を休んだらしい壊相一人。ありがたい、同時に申し訳なくなり、自分の不甲斐なさに腹が立った。大好きな兄達を困らせて何をやっているのだろう。ただ夢を見ただけでメソメソ泣いて。男がそんなことで泣くんじゃない!と死んだ祖父が怒鳴る声が聞こえる気がする。
『ごめん壊相兄ちゃん、タオルは後で使うね』
『え、悠仁?ちょっと、何処行くの』
『根性叩き直してくる!一時間くらい走ってくんね!!』
『悠仁ー』
まるで脹相の叫びのような壊相の叫びを背に浴びて悠仁は自宅から飛び出しそのまま爆速で走り続けた。町内を走り河原を走りまた町内を走り……走り続けながら悠仁はぐちゃぐちゃになった頭の中を整理した。
(俺は脹相の弟、弟は兄ちゃんの幸せを喜ぶもの。俺はその日が来たら脹相を、相手の人を心から祝福しなくちゃいけない)
ズキリ、と胸の奥が痛む。
(一晩では気持ちは消えなかった。当たり前だろ、そんな簡単に好きって気持ち消えるわけないよな)
視界がじわりと歪んでいる。
(そうだ、消せないならいっそ沢山愛されれば良い。脹相に相手の人が現れるまで沢山沢山愛をもらって、脹相がいなくなったらそれを抱き締めて生きよう)
滅多に乱れない呼吸が不規則になっていく。
(全力で!弟を遂行するんだ!)
きっちり一時間走り続けながらこれから自分が成すべきことを決めた悠仁だった。
『ただいま壊相兄ちゃん!タオルちょーだい』
『悠仁、そこに座りなさい』
帰宅後普段は穏やかな壊相にしこたま怒られたのは言うまでもない。
こうして悠仁はあの日から脹相への気持ちを封印……ではなくきたるその日の為の充電を開始することにした。勿論体調を崩した時に看病を断ったことは『ごめんねお兄ちゃん♡』と普段の五割増のあざとさで謝った。脹相は鼻血を出しながらダッシュで何処かへ消え、十分程したら『気にするな、お兄ちゃんこそ困らせて悪かった』とやけに赤い顔と乱れた呼吸が付属した状態で帰ってきたが許してくれたならまぁ問題はないだろうと気にしないことにした。
いつも以上に接触を増やした。とは言っても普段からボディタッチの多い兄だったので気持ち程度、悠仁からのタッチが増えただけなのだが。買い物に一緒に行く頻度を増やした。『お兄ちゃん』と呼ぶ回数をほんの少しだけ増やした。脹相がいつ将来の相手を連れてくるかわからない。それまでに可能な限り、思い出を蓄えなくてはと必死だった。
半月程経過したある日、とある衝撃を悠仁は受けることになる。それは風呂上がりの時だった。下半身は下着もズボンもキチンと穿いていたが火照った身体を冷ますために上半身は何も身にまとっていなかった。首に掛けたタオルでガシガシ頭を拭いていると自分を見つめてくる視線に気づいたのだ。
(ん?脹相?)
視線の主は脹相だった。どうしたのかと問いかける前に脹相は足早に悠仁に近づき立派な腹筋にそっと優しく手を添える。そして一言口に出した。
「はぁ……大きくなったな悠仁……お兄ちゃん泣いてしまいそうだ」
「へ?」
頭をトンカチで殴られたような衝撃。そのあとも何かもごもごと言っていたような気がするが悠仁の頭は処理ができない。先に言われた脹相の言葉に脳内全ての機能は侵されそれどころではないのだ。
(え、泣いてしまいそう?泣くってことは嫌ってこと?俺が大きくなるの泣いちゃうくらい嫌なん?はっ!そう言えば……!)
この瞬間、悠仁の脳内に広がる悠仁の夢の中にだけ存在する記憶。半月前に見た脹相の相手の女性は小柄で可愛らしい雰囲気の人だった。更に脳内に今度は確実に存在する記憶が展開される。
『悠仁は小さくて可愛いなぁ♡』
『悠仁の小さくぷにぷにな手……国宝か?いや国の宝などではない俺だけの宝だ誰が他人に渡すか』
『幼く可愛い悠仁、何があろうと俺がお前を守り続けよう』
昔から自分の小ささを褒めまくる兄の姿。二つの事象が合体したことで得た新たな情報に悠仁は初恋に気づいた瞬間と同じくらいの衝撃に襲われた。
(え、もしかして脹相てロリコンあ、俺は男だからショタコン?いやそうじゃなくて!小さい子が好きなのどうしよう、俺、今、成長期!!)
なんということでしょう、すくすくのびのび成長している悠仁の身長はクラスの中で後ろから数えたほうが早いくらいには高い。筋力もムキムキ育っている悠仁の体重は結構重い。つまり、脹相の好み(悠仁の推理上)とはかけ離れた存在だった。
(このままじゃ俺、その日が来る前に飽きられる無理無理無理無理そんなのやだ死んじゃう!)
この瞬間、悠仁は決意したのだ。
(成長、止めなきゃ!!脹相好みのショタにならなきゃ!)
かなり無理のある決意だが、悠仁は本気だった。
※※※
そして話は冒頭に戻る。そんなこんなで悠仁は何が何でも身長も体重も育ってほしくないのだ。しかし中学生という成長期真っ只中。悠仁の意思とは無関係に縦に伸びるし重さは増す。勿論、悠仁も努力をしていないわけではない。さり気なく食事の量を減らし、寝るときは身体を縮こませて可能な限り短時間睡眠にした。牛乳は完全禁止、大好きな運動もしなくなった。
これも全て脹相好みのショタになるため。悠仁は必死だった。結果はこの通り、すくすく育ちこの度三男血塗の身長を抜かしましたおめでとう悠仁にとってはおめでたくない。
「身長伸びる方法と逆のことしてるのになんでなん?伸びんでよ!」
世の中の身長伸ばしたい少年少女全員に喧嘩を売るような発言である。彼も悪気はないのだ、本気なのだ許してほしい。
「やだやだやだやだ脹相に嫌われたくない!彼女が出来るまで位一番でいさせてよ!ショタでいさせてよ!飽きられたくない!」
「ほぉ?詳しく聞かせてくれないか悠仁?」
パチンと音が鳴ったと同時に薄暗かった部屋が眩い光で照らされる。悠仁に言葉を投げた声の主が扉近くのスイッチを入れたのだ。声の主はこの家の稼ぎ柱で長男で絶賛悠仁の心にハリケーンを起こしている男。
「ち、脹相兄ちゃん……」
「ん?先ほどみたいに呼び捨てはしないのか?新鮮でぞくぞくしたのだが。で?」
ドス。脹相の右足が前に出る。こういう展開の時、悠仁側の人は一歩下がるものだろう。しかし悠仁が立っているのは壁近く、これ以上は下がれない。
「どこの脹相さんが悠仁のことが嫌いになるんだ?」
ドス。次は左足が前に出る。悠仁は動けない。
「どこの脹相さんに彼女が出来るんだ?」
ドスドスドスドス。右足左足、交互に出る。悠仁は動けない。
「どこの脹相が、悠仁に、飽きるんだ?」
バン!と大きな音が鳴る。悠仁の目の前まで辿り着いた脹相が悠仁の顔すれすれの位置に勢いよく手を置いたことで発生した音である。
「か、壁ドン……」
「違う、兄ドンだ。さぁ悠仁、隠していることを全て話せ」
『お前の最近の奇怪な行動も関係しているのだろう?』と続けて言葉にした脹相の瞳は明るい部屋と違い真っ暗闇だった。
「じ、実はー……」
悠仁は全て話した。長年の経験によりこの状態の兄に逆らってはいけないとわかっているのだ。
「はぁ……成程、悠仁は時折俺以上に暴走するな。そんなところも可愛いのだが」
「あの、兄ちゃん、壁ド『兄ドン』兄ドンやめてソファで話そうよ……」
長くもないが短くもない間、兄ドン状態で悠仁は恋の自覚から今日までの努力を白状することになった。流石にこれ以上好きな相手が近距離にいる状態で話すのはキツイ、ソファでゆっくりお叱りを受けようと思った悠仁脹相にソファへ行こうと提案をする。
「この距離とアングルが最高だから却下だ。悠仁」
「何……あ、告白断わんのは今日は勘弁して結果わかってても覚悟欲しいから明日以降でお願いします……」
こんな形で自分の気持ちを吐露することになろうとは。自分はそれ程に悪いことをしただろうか?もしやこれは全国の身長伸ばしたい少年少女達からの呪いだろうか。申し訳ない気持ちもあるが仕方ないだろう、こっちだって必死だったんだ。
「ぼーっとするな悠仁。俺の話を聞け」
現実逃避は許されないようだ。このまま『弟に恋愛感情など抱くわけがない』とか言われ悠仁の初恋は見事に散るのだろう。それだけのことをしてしまったのか、してしまったんだな。悠仁は覚悟を決めて脹相に視線を合わせた。
(あれ……?なんか、脹相の目……)
「服捲るぞ」
「へ?……うひゃぁっ!何すんの!?」
「見づらいな……よし」
「ぎゃー!なんでズボンも下ろすのえ!パンツはやめて!何何何何これお仕置きどういうお仕置き」
上着を捲られ、ズボンはずり落とされ、パンツは……なんとか死守したので若干ずれただけで終わった。もうあと数ミリ下に下がれば最近少し生えてきたものが見えてしまうかもしれない。そんな絶妙なライン。
「んあっ……なんなん……」
捲られた服で見辛いが悠仁は感覚でなんとなくわかった。脹相の長い指がパンツの縁から上へ向かってツーーと悠仁の腹をなぞっていく。普段感じることのない感覚に身体中にビリビリとしびれが走った。
「ちょ……そぉ……!ごめんなさい、ちゃんと、ご飯食べるからぁ……!もう好きとか言わんからっ!んっ♡……やぁ……!いじわるせんで……っ」
「ここらへんだな、悠仁。ここだ、わかるか?」
「トントンやだぁ……」
臍辺りを肌をなでていた指が今度はノックをするようにトントンと同じ箇所を叩いている。
「んっ……なに……おへそがどう……したの、?」
兄の奇行の意味がわからない。わからないことは聞くしかない。返答はすぐに貰うことが出来た。
「お兄ちゃんのお兄ちゃんは元気な時少なくてもここまではある。悠仁が大きくならないとお兄ちゃんのお兄ちゃんが収まりきらないからもっと食べてもっと寝て、大きくなりなさい」
「…………なんて?」
「もう一度言うか?ふっ世話の焼ける……」
「あ、いいです大丈夫ですちゃんと聞こえましたすみません」
別に脹相の言葉が聞こえていなかった訳では無い。あまりにも兄としてどうなの?な台詞に思わず尋ねただけなので復唱は全力で遠慮した。
「え、脹相、てもしかして……ロリショタ、小さい子専門じゃないの?」
「俺は悠仁専門だな。全くひどい勘違いだな」
「だ、だって!昔から小さくて可愛い〜て褒めてたし!この前だって風呂上がりの俺見て泣きたくなるほど嫌だって言ってた!」
「俺より小さい悠仁を小さい可愛いと褒めて何が悪い。あと風呂上がりのお前とは半月ほど前のことか……泣きたくなるに決まってるだろう?もう少し成長すれば長年待ち望んだ悠仁とのセックスが出来るんだ。感涙の涙を流してあの場で崩れ落ちそうだったぞ」
「お、俺、脹相に好きとか言われたこと……」
「沢山あるだろ?」
「……あるね……?」
長年の記憶の中で脹相から貰った愛の言葉の数は数え切れない程にある。しかしそれは全て親愛だと思っていた。一体いつから別の愛に変わっていたのだろうか。
「悠仁が『ちょうそぉにいちゃ♡』て初めて呼んでくれた時にはもう俺の男としての心は悠仁にぞっこんだったぞ」
「早くない……?」
「そうか?むしろなぜ生まれた瞬間に気づかなかったのかと自分を殴り飛ばしたのだが……」
兄の言葉にぽかぽかと身体に熱がこもってくる。
「俺、脹相のこと好きでいていいの?」
「好きでいてもらわないと困るな。悠仁、少し早いけれど結婚を前提にお付き合いしてくれませんか?」
返事は元気よく『ハイ!』一択。嬉しさのあまり飛びつくように抱きつきもしてしまう。
その瞬間、悠仁は気づいてしまった。ゴリッ!と鈍い音と共に下腹部に感じる硬い物体の存在を。恐る恐る視線を下に向ける。
「……お元気ですね?」
だるだるのズボンの上からでもわかる程に立派に勃ち上がる兄の兄。
「ゆうじ……」
何故だろうか、先程までと違い少しだけ辿々しい口調で名前を呼ばれた悠仁は今度は視線を上にあげて兄の目を見た。
「もうすこぉしだけ、大きくなったらな♡ずっとずうっっっっっと、待っていたんだ。お兄ちゃん、ゆうじがもうすこしだけおっきくなるまでがんばってがまんするならな♡だから……」
普段のカッコいい兄は何処かに消えている。今目の前にいるのはご馳走を前によだれを垂らして耐える猛獣一匹。発情期というおまけつきである。
「だからゆーじ、すこやかにそだってくれよ♡」
そう願ってくる猛獣の目はどろどろに蕩けていた。
虎杖悠仁、十三歳の中学二年生、ほんの少し平均よりも運動神経が良いごくごく普通の男子学生である。そんな彼には深刻な悩みがあった。
(俺、近い将来デカちんに殺されるかもしれない……)
悩んでいる内容は好きになった相手の強大な愛に貫かれた時の自分の安否についてである。
次の日から少しでも生存率を上げるためにまずは骨を強くしようと牛乳を解禁した悠仁だった。