(タイトル未定)①大厄災から6年経った。
呪術界隈も上層部が入れ替わり、日本自体の体制も大きく変わった。変わらざるを得なかった。
あの大厄災の渦中に、それもほぼ当事者でありながらなんとか生き延びた兄弟は今も尚呪術界に身を置き、陰ながら人々の安寧を守っているのだった。
悠仁は21歳になった。あの時の傷は体中に残るものの体躯に恵まれ、かつて見上げていた兄を今やその体で隠せてしまうくらいには成長した。
脹相は出自こそ処分対象として議題に上ったが、本戦に於いて呪術師側に多大に貢献したこと、虎杖悠仁が本当の兄として共に生きたいと望んだことにより呪術師として高専に籍を置くことを許された。
悠仁も高専卒業後、その性格故に今も尚呪術師として脹相と共に日々戦っている。
1038