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    drsakosako

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    火傷の感触
    タル鍾 ややねっちょり

    #タル鍾
    gongzhong

     交合、交接、交尾。交わると称するそれが繁殖を主とする行為ではない事を知ったのは、どれだけ昔のことだったろうか。情を交わすとはよく言ったものである。髪を指で梳き、ぬるい手の甲で唇の温度を確かめて、少しだけ伏せた瞼の奥から水底のような青藍が見据えてくる。肉付きの良くなった魂が、じわりと熱を持つ。
    「上の空に見える」
    「ん、……」
     タルタリヤの手指が鍾離の輪郭をつ、と撫ぜる。少しだけ緊張に強張っているようにも見えたそれに頬を擦り寄せると、鍾離のなめらかな髪の一房が褥に広がった。
    「余裕があるな」
    「理性を取るなんて、らしくないかな」
     鍾離がほくそ笑んで煽ってみせても、タルタリヤは目の色を変えることはなかった。それどころか、白布に散った鍾離の髪に、身を屈めて口を付ける振る舞いまですると来た。
    「さてな。それを判断させたいのなら」
    「実力行使?」
    「理解が早い」
     タルタリヤの唇からこぼれる短い吐息。閨に満ち始める気配は、生物の本能に根差したものとは程遠い。うごめき、ねじれて、正体も胡乱で掴みどころもない『ひと』としての感情が明確に熱を持ち、身体の外へ溢れ、向かい合う相手のそれと絡まっていく。
     鍾離の髪に口付けたタルタリヤの唇が離れ、やがてゆっくりと鍾離の唇へと寄せられる。互いを見据えたままの口付けを揶揄うように、蝋燭の灯火が小さく揺れた。
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