中尉と俺、それから彼氏さん今日もスミス中尉が元気なかった。
やっぱり彼氏さんと会えないのが原因だろうか。
朝食も食パン一斤しか食べていない。いつもなら軽く二斤は食べて、大皿のフレークまで食べるのに……。
やっぱり彼氏さんとうまくいってないんだろうか。
あぁ……キッチンのスタッフさんとのあいさつも眉が下がり気味だ。
やっぱり彼氏さんがいなくてさみしいのかな。
ここは俺が元気づけてあげようかな?
あれ、TELしてる……。
あぁ……中尉に花が舞ってる。
やっぱり彼氏さんが原因だったんだ。
中尉めちゃくちゃ笑顔だ。かわいいな。
あ、怒ってる。かわいいな。
声が弾んでる。かわいいな。
やっぱり彼氏さんそばに居なくて寂しいんだな。
俺が代わりに元気づけてあげられないかな。
あ、行っちゃった……。
元気な中尉。かわいかったな。
◇
「Heyなんだ?イサミ」
「スミス。今すぐそこを離れろ」
「どうしたんだイサミ。何があった」
「いいからとりあえず離れとけ……ああ、それでいい。もう大丈夫だ」
「本当にどうしたんだイサミ」
「いや……なんかお前によくないことが起こる気がしたからな」
「イサミ……君はエスパーだったのか?あぁでも当たってるかもしれない。俺、今日は腹の調子が良くないんだ」
「いや……そういうやつじゃ……。うん、そういうことだ。うん」
「なんかイサミと話してたら、気のせいだった気がしてきたな。う~ん、なんかお腹すいてきた。サンキューイサミ」
「あー……よかったな」