masasi9991 @masasi9991 妖怪ウォッチとFLOとRMXとSideMなど平和なのと燃えとエロと♡喘ぎとたまにグロとなんかよくわからないもの ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 413
masasi9991☆quiet followDONE土蜘蛛さんと大ガマさんと巻き込まれる大やもりさん ##妖怪ウォッチ 血だるまで火だるまで災難 うわ鼻血出てる。 うららかな午後の日差しに大ガマの鼻血は全く心臓に良くない。しかしぎょっとして目を逸らした先にも、血が点々と……いや、そんな生易しい量じゃない。おびただしい量の血を垂れ流し、庭に血痕を引きずりながらこっちに歩いてくる。 咄嗟に目を逸らしたけど、正解は『このまま何事もなかったかのように帰宅』だったかもしれない。「お、大やもり」 声をかけられてからではもう遅い。おれはカモネギだ。「なに、やってんの」「そりゃこっちのセリフだよ」 鼻血を手の甲で擦りながら喋るから何を言ってるのか聞き取りづらい。よく見ると顔もボコボコに腫れてるし、大ガマの声が変なのは鼻血だけのせいじゃないのかも。「いやおれは別に頼まれたもの持ってきただけなんだけど。いや大ガマに頼まれたやつじゃないから。ただの通りすがり」「いや、が多いな。なんでもかんでも否定から入るんじゃねえぞ。どんどんめんどくせえ奴になる」 喋る途中で横を向いたかと思うと庭の池に向かってプッと唾を吐いた。唾というかほとんど血の塊。汚……見たくなくてまた目線を逸らす。こいつ人んちで何やってんだ。こんな、きちんと手入れされた庭で鼻血ダラダラ垂らしてさ。 地面に敷き詰められた白い砂利も池に生い茂る花もこいつの血で薄汚れてかわいそうだ。「なんでおれが土蜘蛛んちに居るのか疑問に思ってんだろ」「えなんでわかんの。すごく嫌だ」「逆に言うと他に疑問の余地もなさそうだけどな」 そう言われれば確かにそうだ。大ガマが鼻血を出していること自体はかなりどうでもいい。「おれが土蜘蛛んとこに来たのは、特に意味とかはねぇ」「ふーん。は?」「ただ何となく入り浸ってるだけなんだ。馴染みだからよ。重大な秘密なんてない。悪いな、期待に添えなくて」「いやそうじゃなくて別に」 あえて聞け、みたいな雰囲気出しておきながらそんなにめちゃくちゃどうでもいい解答を出してくるとは思わなかったというか、何、さっきの間。「また否定から入ってるぜ」「いやどうでもよすぎて」 大ガマと会話するだけ無駄。会話するたびに思うけど、おれが会話する相手の九割が大ガマだからもうどうしようもないけど、もう本当に無駄。帰ろ。「なんだ帰るのか。あっち通ったほうがいいぜ」「あっちって屋敷の裏じゃん……裏口とかあんの? いや、別に知りたいわけじゃないし裏口の場所を大ガマが知っていることもどうでもいいし家主そっちのけで裏口を案内してくるとこもどうでもいいよ」「裏口はそっちであっちは結界と警備の薄い穴場だ。屋根伝いに行けば塀の高さもちょうどいい」「大ガマって毎日ろくでもないことしてるの?」「親切心から教えてやったんだが」 どんな親切だ。これ以上話をしてても一つも得なことがない。 話してる間にも大ガマの足元に血溜まりが広がっていく。よくよく見れば出血は鼻血だけじゃなさそう。まあ、顔はボコボコだし、腕とかもボコボコだし、着物の上から腹部もばっさり切られてるし、片足ブラブラしてるし、そりゃそうだ。 当人が平然としてるから別に大丈夫……なんだろうけど。妖怪だし。いや、ホントに大丈夫? 裏口の場所よりそっちの方がやっぱ気になるんだけど。心配とかじゃなくて。大丈夫だとは思うけど。顔色いいし。 でもなんか、なんというか、大ガマにそれを確認するためになんて言えばいいのか正直よくわからない。こういうの苦手。やっぱ帰る。 ともかく屋敷の門に向かって、庭の小道を歩き出したところだった。「ま……でもいいか。多分あいつもいい加減落ち着いてるだろ」 非常に物騒なつぶやきが聞こえた。 それってすごく重要な情報じゃない? 瞬時に悪い予感はしたものの、大ガマにそれを聞くために振り返るのか? やっぱあっちの屋根の上通りたいなぁ、なんて? 嫌だ。なぜか、謎のおれの中のプライドが。 とか考えてるうちに、うららかな青空を遮って、巨大な影がズルリとおれの目の前に現れる。 おれの何倍もの大きさの真っ黒い巨大な塊は、午後の日差しを一時的に飲み込むほどに禍々しかった。「う、うわっ!」 飛び退き様に思わず口から火が出た。人んちで、放火。いや、でもこれは正当防衛に、あたる! とっさに出したから加減もできず、炎が黒い影を飲み込んでしまう。え? ほんとに? そんなにでっかい火、出しちゃったっけ?「あー……」 なんで大ガマはそんなに呑気なの? あっという間に炎は火柱になって、天高くそびえ立つ。日差しを遮るどころの騒ぎじゃなくなくなった。黒い影が悶えてゴロンゴロンと庭をのた打つ。火が、やばい、火が、屋敷に燃え移る。「ちょっと危ねえなぁ」「い、いやっ、ていうか、それ」 黒い影黒い影とおれは心の中でモノローグを流していたが、もうごまかせない。正直に言うと火を吐いた直後ぐらいに気付いてた。 それ土蜘蛛さんじゃん。大蜘蛛の姿になってるけど。「おーい、落ち着いたか? そんなに弱っちまって、らしくねぇな」 血まみれの身体を引きずって、大ガマが気安く土蜘蛛さんに近づいていく。まるで街の中で偶然出会ったレベルの軽さだ。 そのまま燃えてる土蜘蛛さんの身体をポンポンと叩く。ジュッと音がして、そのたびに火が弱まる。多分水の気でなんとかしてるんだろうと思う。お願いだからなんとかなって欲しい。祈るような気持ちだ。損害賠償とか、恐ろしいことが頭に過ぎった。「あ、いや、あの、ごめんなさい」「あん? 何が? 正当防衛だろ」「いや……」 大ガマがおれと同じこと考えてる……。 そんなことに愕然としている間にも、丸焦げの土蜘蛛さんが出来上がっていく。 しかしとにかく大ガマによって火は消されていった。土蜘蛛さんは大蜘蛛の姿のままだけど、どうやら動いているようにも見えるから多分、きっと生きている。大丈夫だ。だいたいおれが火を付ける前からボロボロだったらしいし? おれの目の前に満身創痍の妖怪が二人いる。そうか、この二人同レベルなのか。「ちょっとな、さっきまで手合わせしてたんだよ。興奮しちまってさ、このザマだ」「いつもそんなことしてんの……?」「ま、たまにな。いつものことだからさ、そんなに心配すんなよ。有難えけどな」「いや心配とかしてないけど」 大ガマも土蜘蛛さんもこんなになるまでいつもやってるって、マゾなのかな。引く。(了)Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow masasi9991DONE道タケ漣のキスの話二人ですること 今日のコイツは見るからに機嫌がいい。一体何があったんだ? ……どうせ、些細なことだろう。昼に食った円城寺さんの弁当が、ウマかったからとか。いや、円城寺さんの弁当は大抵ウマいけど、今日は俺とコイツの好きなおかずがたくさん入っていた。 そういうのだけで、あんだけ上機嫌になる単純なヤツ……は普段よりも文句は少な目、騒がしさは上で、円城寺さんの買い物にも付き合って荷物持ちをさせられ、円城寺さんのアパートに着いてからも食材や日用品の収納の手伝いのためにそう広くないアパート内をあちこち行き来していた。円城寺さんの後ろにくつついて。まるで飼い主の背後をちょこちょこと着いて回る犬みたいだ……と見てて思った。 「タケル、漣。午後からずっと家のこと手伝ってくれてありがとうな」 1704 masasi9991DONE膝枕したい道タケ漣デカくてやわらかい「いつも、してもらうばっかだろ」 「あん?」 「お返しにこっちからできねぇかって話だ。……オマエはそんなこと考えねーか」 「らーめん屋がやりてーっつーからやらせてやってるだけだ。オレ様はカンダイだからなァ……その、ヒザマクラっつーやつも」 「そうか」 畳に胡座かいて座ってるチビがオレ様を見下ろしてフッと鼻で笑った。意味わかんねーからムカついてその喧嘩を買ってやろうかと思ったが、メンドクセえ。寝転がったままチビの言ってたことを考える。 ヒザマクラ? ヒザっつーか、太ももをマクラにするやつ。よくらーめん屋がやってる。 らーめん屋の太ももは枕としてはそれなりに悪くない。らーめん屋の暑苦しい体温も寝るのにはちょうどいいし、頭や背中を撫でてくる手がそこにあるのもいい。つまりらーめん屋が勝手にやってりゃいいんだ、そういうのは。 2159 masasi9991DONEおやすみの前の道タケ漣一番いい場所「しまった。あれを忘れてた」 さあ電気を消して寝ようか、という瞬間に急に思い出して布団を出た。タケルが「え」と呟いた。漣は、「ハァ?」だって。二人ほとんど同時に。 あれ、っていうのはあれだ。大した用事じゃない。しかし寝る前に片付けておかないと、明日朝起きてからだと……。ともかく大したことじゃない。布団を出て、台所に立ってやり残したことをすべて片付けた。ものの十分ぐらいだ。それでも罪悪感をたっぷり抱えて、再び寝室に戻った。 だってさっきの二人の一言、寂しそうだったじゃないか。まあ、一言というか一声、たったそれだけだったし、寂しいったって別にドアを挟んですぐそこにいるんだし、そもそも自分の自惚れが大げさに感じさせているというのは大いに否めないが、あの反応がかわいくてたまらなくて。 1347 masasi9991DONEお昼寝する道タケ漣うたたね とん、と寄りかかってきた円城寺さんの重みと熱と、すぐ近くに聞こえる規則正しい寝息。それから心臓の音……は、俺のか、円城寺さんのものか、どっちかわかんねぇ。ドキドキする。それと向こう側で不貞腐れてるヤツの、横顔。 優越感――思わず口元が緩んだ。とはいえ、横目で円城寺さんとソイツを眺めながら、胸ん中に浮かんできたのはそれだけじゃないって気もしてる。 ソイツが子供っぽく尖らせた唇の、薄いピンク色に少しだけ見とれた。 「静かにしてろよ」 小声で呟く。が、思ったより自分の声が部屋ん中響いた気がして、慌てて円城寺さんの顔を覗き込んだ。……大丈夫だ、起こしちゃいねぇ。俺の肩を枕にして、円城寺さんはすっかり眠ったままだ。 1366 masasi9991DONE寒い朝の道タケ漣冬の朝のいたずら 小柄な二人の背中が、ちゃぶ台の前で小さく丸まって座っている。喧嘩は一時中止らしく、寒い寒いと口を揃えて不満を漏らしつつ顔を洗って部屋に戻ってきていた。 二人とも、この間自分が買ってきた青と赤の半纏をそれぞれ羽織ってくれている。分厚くて温かいそれで着ぶくれした後ろ姿はまるでハムスターや兎のような小動物が寄り添っているかに見えて、思わず口元が緩んだ。買ってきたときは二人とも微妙そうな顔をしていたけど、やっぱりよく似合っているし、こんな寒い朝にはぴったりだ。 「洗面所、そんなに寒かったか? まあ飯を食ったら温まるさ」 「洗面所も、この部屋も寒い……」 「らーめん屋、自分の家なのに寒いかどうかもわかんねーのかよ」 1540 masasi9991DONE夜の道タケ漣風景 五 隣でもぞもぞと動く気配がして、目が覚める。まだ、夜中だ。部屋は真っ暗だけど、気配と体温で動いているのはタケルだとわかる。 ふと身体を起こしたタケルは、トイレにでも行くのだろうか……。半ば夢のようにぼんやりとそんなことを考えていると、起き上がったタケルがこっちを向いていることに気がついた。それから、すぐに布団の中へ戻ってきた。さっき起きたときと同じところへ。……と思ったけどどうやら違う。自分が目を覚ましたときより、ぽっと暖かくなった。タケルの体温だ。 一度起き上がったタケルがこちらに寄りかかってきて、頬を自分の胸のあたりに押し当てている。心地いい重さだ。顔を覗き込むと、すっかり眠っているらしかった。うつ伏せ気味の背中も穏やかに上下している。きっとさっき起き上がったときも、寝ぼけていたのだろう。 1280 recommended works momomoDOODLE grass1jackPAST grass1jackPAST かざまつりDOODLE洞潔さん tukikagematariPROGRESS長編最終章特典本の立ち絵兼色見本のラビィちゃん 永海まみPROGRESS好きなジャンルの推しCP達!背景は全く考えない!(笑) 絵溜めめDOODLE修羅みのあるケータ君 加藤 怪鬼MOURNING大将副大将等過去絵詰め 7 絵溜めめDOODLE宝箱に導かなそうな、みちび鬼