みたい「猫みてえだな」
「レッド、猫好きなの?」
「ああん?」
何言ってんだかわかんないって感じだ。鈍いなぁ。説明してあげなきゃいけないみたいだけど、今はちょっとめんどくさい。
「やっぱいいや。なんでもない」
「そう言われると気になるだろうが」
「だってもう眠いし。明日覚えてたら教えてあげる」
「ここで寝るのか?」
「そだよ」
「それならオレはどうやって寝ろっていうんだ」
「んー……そのまま。戦闘用なんだから座ったままでも余裕でしょ。とりあえずボクが寝るまで頭撫でといて」
「マジで猫そのものだな」
うつ伏せで寝てるからレッドの顔見えないけど、多分肩を竦めて鼻で笑った。その振動で膝の上にいるボクまで揺れる。ゆっくり寝たいからじっとしてて欲しいんだけど。しょーがないからそのくらいは許す。
「猫よりボクの方が強いし役に立つよ」
「小動物と張り合うなよ」
「最初に猫みたいって言い出したのレッドの方じゃん」
「ハッ」
「なんだよ」
言い返してから、さっきのはちょっと子供っぽかったなって自分でも思った。
一回笑っておきながら、レッドはさらに笑うのをこらえてボクの頭をぐりぐり撫でている。顔見なくてもわかるし。もう寝たフリしとこ。