設定と注意
敵とか来なくて普通にカーマ持ったまま成長した息子達がいる超平和な世界線(カーマは純粋なギフト世界)
器師弟がイチャつてる描写があるので純粋にボルナルだけが好きな方には向かない
どっちも好きよって方でも七代目がビッチくさいのはちょっとな方にも向かない
どんな設定でも構わんよって方でも許してくれないかもしれない
それでもイイよって方、だいぶ危篤です
(ワタシトオナジクライ)
「それでな、今日カワキがーー」
目の前で嬉しそうに弟子の話をしている七代目こと俺の父ちゃんは、最近自分の身長を抜いて男前に育ってきている兄弟の成長をやたらと喜んでいる
まぁ、弟子が優秀で自慢なのはわかる
自分の師匠を自慢しろって言われりゃ、俺だって父ちゃんに遠慮はしねぇ
けどな
遠慮しねぇのはあくまで師匠としての実力の話であって、いかに彼が魅力的であるかという話をするわけでは断じてない
…いや、サスケさんは文句なしにかっこいいけどさ…
「今日俺をな、時空間忍術で霧隠れの里まで連れてってくれてな…」
息子の前で、まるで恋人の惚気話でもするみたいに笑いながら話しをする父ちゃん
聞いている相手がどんな表情をしているのかなんて気付きもしないで…
……つーか二人で何やってんだよ、修行じゃねぇのかよ修行じゃ
そもそも火影がそんな気軽に里抜けてんじゃねぇよ…!
自分でも人相が歴戦の根の者になっている自覚はあるが、どうしようもないしするつもりもない
それでも父ちゃんはやっぱり気が付かない
自分から、俺の手を握って近づいてきておいて、そのうえで別の奴の話をする
くそ…人の気もしらねぇで…
握られていない方の手で頬杖をつきながら、あーシンドイとため息をついていると、なぁと声をかけられ顔を覗き込まれる
「ボルト、聞いてっか?」
…へぇへぇ、聞いてますよ
愛しの弟子がどうしたって?
内心顔近ぇなおいと、うっかり手を出してしまいそうになってグッと堪える
毎回繰り返されるこの無慈悲なやり取りに、いい加減そろそろキレてもいいんじゃねぇかなと思いながらも耐え忍んでいる俺はマジで忍びだと思う
右から左に聞き流していた惚気話をまた聞かされるのかと思い辟易としていると
「…だから、今度ボルトと一緒に行きてぇなって」
「……は?どこに?」
やべ、マジで聞いてなかった
ごめん父ちゃんと謝りながら握られた手をぎゅっと握り返す
唇の先を尖らせてむぅとしていた父ちゃんの顔がすぐにニコッと笑顔に変わった
クソ…可愛い…
はぁ…俺も大概だよなぁと思いながら、結局惚れた弱みですぐに機嫌を取られてしまうのがこの不毛なやり取りが続いてしまう原因なんだろうなと、もう半分諦めの境地でいる
なんでよりにもよってアイツなんだよ…とは思い続けるけどさ
それでも一生身内として側にいられんならそれはもうそれで……
「だから、お前も使えんだろ、時空間忍術
今度連れてってくれよ、勿論二人で」
…カワキには、内緒でな?
ニィと、目を細めて
人差し指を唇に当てて笑う
「………」
…なぁ、撤回していいかな、さっき思ったこと
全力で奪ってしまいたい衝動に駆られて、添えられていた指をグッと引き寄せて口付ける
…まさか、全部わざとやってたとか言わねぇよな…
読まなくてもいいやつ
某ミュージカルのロンリーブギーという曲があまりにも可愛くてつい
それでも相変わらず君は彼の話をする
僕の手を握りながら
はぁ…
という歌詞でボルナルを妄想してみました
あの後カワキ君にバレて死ぬほど泣かされる七代目がいるかもしれないしバレないで二股かけて楽しんでる七代目がいるかもしれない(ゲス)