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    ふじこ

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    ふじこ

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    相互のお友達流星さんの作品の三次創作。
    文なんて書かないからさすがに拙い。大目に見て欲しい。

    ジグソーと人間町外れにある寂れた小さな商店は営業時間なのに今日も今日とて暇だった。祖母が営んでいる商店で、お小遣いとかを上乗せしてバイト代をくれるし、暇だから学校の課題をやっていようがスマホを触っていようが自由なので喜んで手伝っていた。来るのは祖母の友人や昔からの常連さん、近所の子どもたちくらいだ。あとは……1人だけ、よく来る若いお兄さんがいる。目つきが悪くて、くせ毛で、頬にヒビのような傷があって、人間か疑うほど手が冷たくて、ミステリアスな人。
    (最近来ないなぁ……)
    白いパッケージにスタイリッシュなデザインが施されているいつも彼が買っていくタバコを眺めながら思い出す。最後に来たのは1ヶ月ほど前か。いつもスナックや甘いお菓子、インスタントラーメンとかレトルトのカレーとかを買っていくくせに、その日はタバコだけを買いに来た。
    彼が来た時は必ずタバコを出すから銘柄は言わなくてももうわかるようになったし、会計に来たら渡す。スマートな店員みたいだなんて思いながら。その日もいつもみたいに他のものも買っていくのかと思っていた。それなのに入ってきて直ぐにレジに来て、「いつもの」と言うものだから慌ててしまって「えっ、あっはい!」なんて間の抜けた返事をしてしまった。
    タバコを渡して代金を受け取る。そして次に彼が放った言葉を、あれからずっと忘れられずにいる。
    「……小生に、もうこれ以上関わるな。」
    関わるな、と言われても、住んでいる場所も年齢も、名前だって知らない、この店でしか関わりようのない人が店に来なくなった以上どう関われというのだ。少し仲良くなれたと思っていたのに。来る度挨拶して話しかけて。最初の方は無視なんてザラで、舌打ちされたり、睨まれたりしたけど、続けていくうちに「うるさい」とか「黙れ」とか挨拶に返事をしてくれるようになったし(彼なりの挨拶だと信じている)、たまに雑談に付き合ってくれるようになった。ホワイトデーにいつものお礼とかなんとか言ってチョコレートを押し付けたり(露骨に嫌そうな顔をされた)、笑顔だって偶に、本当に偶に見られるようになったのに。

    「こんなのってアリかよ……。名前くらい、教えてくれたっていいじゃんか。」
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