謝ることをしない君と僕夢を見る。
そこは願い望んでいた場所。
遠くには昔のアルハイゼンと僕がいて、空を見ている。本から目を上げようとしないアルハイゼンの頬を掴んで楽しそうに笑っている僕がいた。
手の中にある日記帳にはどれも力強く軽やかで思わず笑ってしまうような話が書かれていた。そして、最後のページは涙が落ち何度も書き直した跡が目立つその真ん中には"またいつか"とだけ書かれていた。
思い浮かぶ彩りを紙に書き起こしていたあの頃を、並んで語り合ったあの日々を。
起きたらきっと嗚咽をもらすのだろう。
互いに謝ることなど有りはしないと頑なだった筈なのに、膝を付いた僕へ共に居ることを提案してくれた君を離せない。