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    okasikunnnn

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    オリエンテーション返答編の漫画?をSSにしたものです。こっちの方がロザの心情とか表情の意味とかわかりやすいかなって思って
    こんなこと思ってたよ〜なやつです

    ##ローザヴィ
    ##ナイトオウル

    返答「ローザヴィさんへお届け物です」

    見知らぬ先生がなにか小さな箱を持ってきた。

    「…これは…?」

    蓋を開けてみると中には丸く輝く紫色の宝石が入っていた。

    「それは先日のオリエンテーションの回答に対するノクタナ先生からの返答になります」

    「ッ」

    そういえば先日、オリエンテーション期間ということで組んでいるファグや師匠について、どう思っているか答える、というものがあった。

    …まさか返答までもらえるとは思ってなかったけど…。
    っていうかあれを先生に見られた?!
    ぐるぐる回る僕の思考をよそにこれを持ってきた先生は咳払いをし、話を続ける。

    「中には映像が入っています、魔力を込めて再生してください」

    使い方や再生の仕方を一通り教えてもらう。僕が知らなかっただけでこういうものがあるのか…と感心した。

    「コピーはとってありますのでその魔石は差し上げます、大切に保管してください。プライバシーもありますので」

    魔力さえ流してしまえば誰でもいつでもこれを見れてしまうらしい、元となった方の魔石はロックがかかっているそうだがこれはあくまでコピーなので、とのことだった。

    「ありがとうございます」

    お礼を言うと先生は「それでは」と立ち去った。僕はそのまま部屋に戻り箱を開けてみる。見た目はただの宝石のようだけど…

    (それにしても…ノクタナ先生からの返答か…)

    どんなことを言われているんだろう。
    というかあれを読んだ上で僕に伝えたいことって…?
    …緊張で変な汗をかいてきた。

    …見ていなかったら見ていなかったで次に先生と顔を合わせたとき話を振られても困ってしまう。見るのは早い方がいいんだろうけど…でも…うーーん………

    …悩んでいても仕方ない、もう見てしまおう、今の時間帯僕の部屋には僕しかいないし…

    深呼吸をして魔石を取り出す。
    手のひらに乗せ、自分の流れる魔力を流し込むイメージで……

    ポゥ…と魔石が光り始めると映像が浮かび上がってきた。

    魔石を机の上に置き、映像を眺める。どうやらノクタナ先生がインタビュアーの人とやりとりをしているようだ。

    …『ローザヴィ君の印象を伺いたいのですが…』
    『ん?印象か…』

    ウッッッ
    一年生の頃先生の後ろをついてまわっていたこと、気づかれている…いや、そりゃそうなんだけど…あの頃は声をかけてみたいけど勇気がなくて…とか、誰もいないのについ言い訳をしてしまう。

    けれど、あまり先生は気にしていなかったようで。
    『熱心な生徒に変わっていった』という言葉を聞いて少し、心が軽くなった。…ちゃんと、見てくれている…。

    ……そして師弟関係を受け入れたのも『断る理由がなかったから』らしい。
    インタビュアーさんの少し呆れるような声が聞こえるが、僕は受け入れて面倒を見てもらえるだけでも嬉しく思う。
    もちろん適当に選んだわけでもないし、断られても仕方ない、とは思っていたけど。
    最初は確かに目を惹かれたから、が理由だった……でも先生の授業を受けて、色んな分野の先生を見て、この授業を学びたいと興味を抱いたのは本当だから。

    その後もインタビュアーさんとノクタナ先生のやりとりが続く。普段、こう思われていたんだ、とか、こういうところがあるとか、あまり話すことがないから新鮮だった。

    『では最後にお弟子さんに一言あればどうぞ』

    ハッとする。先生は…僕に何を言うんだろう。少し緊張するが映像を注視して先生の言葉を待つ。

    『…僕と師弟関係を結んだからにはお望み通り美しく成長してもらうぞ。これからも日々、研鑽を積み精進したまえ』

    「!」

    …これは、僕に「期待をしている」と、そう言っている…のかな。
    師弟を組んだばかりで、まだ何もできない僕を、何もわからない僕を期待していてくれている。

    少なくとも、僕に悪い印象は抱いてない…みたい。

    外へ出て、この人がいいと、
    背中を追いたいと、
    自分で見て、
    自分で判断して、
    自分で決断をした。

    この人に認められるようになりたい、
    この人と肩を並べられるようになりたい、
    この人のようになりたい。

    僕の尊敬する先生からの激励の言葉を心の中で反芻する。

    気づいた時にはもうインタビューは終わっていたようで、映像は切れてしまっていたけれど。


    もっと、頑張ろうと、その期待に応えたいと、手を握りしめた。
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