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    はじめ

    @hajime2ver

    主に仕事中の現実逃避。
    刺さる人にだけ刺さってくれたら良い妄想など。
    基本イロモノが多いと思うので自己責任でお願いします。

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    はじめ

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    仕事中の現実逃避🎈🍨メモ
    お題お借りしたやつ

    #類カイ
    similarity

    今度の土曜日類カイ付き合いたて時空



    「今度の土曜日、もし良かったらセカイを一緒に見て回らないかい?」

    ごく自然な会話の流れで、誘ったつもり、だった
    けれど内心は、断られたらどうしようかと不安でいっぱいである
    類はにこりと微笑みを張り付けて、ごくごく自然に、誘ってみたつもりだった
    それに対してカイトは穏やかに笑いながら、

    「ふふ、楽しそうだね。是非一緒に探検したいな」

    と一度は類の希望通りに事が運ぼうとしたものの、

    「そうだ、せっかくだからミクやえむちゃんたちにも声を掛けようか。きっと楽しんでくれるよ」

    と望みとはかけ離れた方向に話が転がっていく
    確かに、セカイの探検、と言えば彼女たちは喜んでくれるだろう
    が、そうではないのだ

    「…一応、デートに誘ったつもり、だったんだけどな」
    「…………あっ」

    類は苦笑を浮かべながら言いづらそうに真意を伝えれば、カイトはたっぷりと間を空けてようやっと気付いたようで、羞恥にぼっと顔を染め上げた
    類もつられて、頬を染める
    何分お互いに初めてのお付き合いであったから、誘いをかけるにもそれを理解するにもなかなかスマートにはいかなかった

    「えーと、うん。いいよ」

    勿論答えはイエスであるが、勘違いしてしまった手前顔の赤みは引かない
    けれども類はそのたった一言でぱぁっと表情を綻ばせると、満足げに笑った

    「本当かい?約束だよ」
    「うん、約束」

    初デートだね、と声に出して、自覚してまた二人で頬を染める
    セカイでしか存在出来ないカイトと共に出掛けるとなると、必然的にデートコースはワンダーランドのセカイ内に為らざるを得ない
    それも二人一緒ならばきっと楽しいものになる、という確信がある
    そして、そうか、デートかぁ、と考えたカイトが、「ぁ」と小さく声を漏らすと、類に一つお願いをした

    「…もし、出来たらで構わないのだけど」
    「?」
    「今度類くんのスマホからで良いから、類くんの世界で、類くんが好きな場所を、僕に見せて欲しいなぁ」

    おおっぴらに表に出ることは出来ないけれど、好きな人が生きる世界で、好きな人が好きなものを共有出来たら、こんなに嬉しいことはないんじゃないだろうか
    言われた類は目を丸くしたが、直ぐに破顔すると

    「おや、初デートもまだなのに、もう次の約束かい?」
    「うん、駄目かな?」
    「駄目だなんて、言うわけないじゃないか」

    「「約束だよ」」と声が重なる
    けれどとりあえずは今度の土曜日だね、楽しみにしている、と初デートに想いを馳せて、二人で笑いあった
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