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    atomicboy7m

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    atomicboy7m

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    覚者の生い立ちに関するお話です。
    バチクソ重いです。

    __村が魔物襲撃によって壊滅した件に関する会話録〜とある兵士の酒場での会話〜

    今回の任務は兎に角酷かった、え?牛車の護衛なんて毎回酷いもんだろう?そりゃあな笑

    でも今回はそれだけじゃあ無かったんだよ……

    3日前の朝、メルヴェから戻る途中女の子が息を切らして走ってきてさ…随分とみすぼらしい格好だったな。どうも只事じゃない様子だったもんだから話を聞いたら、住んでる村が魔物の集団に襲われたって言うじゃないか。しかも逃げる時に父親を起こそうとしたが酔っ払ってて起きないからやむを得ず置いてきたんだと……もう嫌な予感しかしなかったよ。

    村の場所を聞き出してとりあえず俺ともう1人で村の様子を見に行った。他の奴らに牛車の護衛と魔物襲撃の件の報告を任せてな。女の子は牛車に乗せたよ、放って行く訳にも行かないだろ。

    村は案の定の有り様だったよ……女の子によると襲われたのは真夜中だったらしい。殆ど殺されちまってて魔物もとっくに居なくなってた。教えてもらった女の子の家にも行ったが父親はやっぱり殺されていたよ。魔物に襲われたにしては遺体が綺麗だったのが不幸中の幸いさ……胸をひと突き、最後まで泥酔して起きなかったんだろう。

    村の調査をしている内に無事逃げて生き残った奴らが村に戻って来てな。話を聞くと村を襲ったのはホブゴブリンの群れらしい。なんでも村の近くにホブゴブリンが巣食う洞窟があって、あの村の中では禁足地として扱われてたんだと。かなり昔ホブゴブリンが村まで降りてきた時は、バカな野郎がホブゴブリンが旅人を襲って奪った金目の物目当てで洞窟に忍び込んだらしい。今回もどっかのバカがやらかしたんだろうな。きっとそいつも殺されちまったに違いない。

    そんなこんなで生き残った村人を連れて今朝帰ってきた所だよ…全く胸糞悪い任務だった。しかも明日、今度は禁足地のオーク討伐に向かわなきゃならん……こんなの給料が倍でもやってられないぜ……はぁ…気が重い……本当は飲み明かしたい所なんだがな…二日酔いで死んだらかなわねえ、そろそろ帰るとするよ…。




    〜生き残った村人への聞き取り調査より〜

    あ?女の子…?……ああ、アレの事か…。名前を聞いても喋らねえってか。アレはな、昔からそうなんだよ。声が出せねえ訳じゃねえみたいだがろくすっぽ話しやがらない、全く気味の悪いガキさ。アレが小さい頃母親が死んじまってな。それ以来父親もすっかりやさぐれちまって、よくこれまで生きてたもんよ。母親が名前を呼んでたのを見た記憶はあるがなんだったかな、母親が異国の流れ者だったもんで妙な名前をしていたのは覚えているんだが…随分昔のことだもんで忘れちまった、父親は「おい」だの「お前」だのとしか呼ばんからな。

    あんな調子だから他のガキ共からもよく虐められてたな。まあしょうがない。一応村の中にもアレを哀れんで手伝いをさせて食料を渡してやる奴もいたな、俺には手伝いの労力に見合った報酬とはとても思えんかったが。

    そういやホブゴブリンに襲われる前の日にアレに手伝いをさせてた奴がアレに随分と激しく怒鳴っていたな。手も上げている様だった。アレが家から食料を盗んだんだと。村のガキ共が見たんだとさ。本当かどうか知らねえがな。

    その後アレがどうしたかって?さあ、唯一食料を分けてくれる所だったからな。困っただろうな。……そう考えると村がホブゴブリンに襲われたものアレにとっては結果的に良かったかもしれんな。こうしてあんたらに保護されたんだから。村での生活に比べりゃ兵宿舎の雑用係なんてアレにはどうって事ないだろうさ。薄給でも出ないよりマシだろう。…それより俺も何とかしないとな…なぁあんた、いい仕事を知らねえか?あ?知ってたらそっちに就いてる?そりゃそうだよな……はは…



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    atomicboy7m

    MOURNINGタイトルどおりのお話です。メイポ視点。長いよ。
    暴力シーンあり、エロは無し、ちょいホラーっぽいかも。
    一応ウルリーケが村長にならなかったハーヴ村が舞台です。
    ※竜憑きで覚者だけ生き残るのは、覚者の意志の力か、メイポが芽生えた意志の力で辛うじて覚者だけは守っているんじゃないかな〜と思ったのでこの小説上ではそんな感じでやってます。
    竜憑きメイポとヤンデレ覚者ギイアアッ!!

    魔物の醜い断末魔が黄昏時の静かな街道に響き渡った。私が魔物に刺した大剣を引き抜くと、傷口から噴き上げた血飛沫が夕焼けで赤く染った地面を更に赤く染めあげてゆく。

    もう何体こうして殺しただろうか。辺りは無数の魔物の死骸に塗れ、血と肉の臭いが充満していた。

    しかし駄目だ、まだ足りない。もっともっと壊したい。壊さなければ。早く。今すぐに。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    事の発端は何日前だったか。覚者様が突然妙な事を仰った。私の様子がおかしい、と。やたらと暑がったり、時折苦しそうにしているらしい。言われてみれば確かに、時折頭の中に痛みとは違う、血が上る様な苦しい感覚に襲われていた。不思議な事に覚者様から指摘を受けるまで自らの異常に自覚がなかった。
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