親愛なる貴方、そして家族へ貴方様へ
若葉の緑が目にしみる季節となりました。
さて、あなたがここを去ってから約1年が過ぎました。そちらの景色はどうですか?こちらは月が綺麗ですよ。
あれからこっちは色々ありました、地震が多くて見たかったテレビがニュースになったり、有名漫画家や声優がお亡くなりになられたり、貴方の誕生日があったり、貴方が前より有名になったり、僕が小6になったり。。。。僕が施設に入れられたり、、とっても不快です。私は精神病ではないのに、貴方に会いたかっただけなのに、、、、
いえ、私はやっぱりおかしいですね、存在しない貴方に手紙を書き、あの人に渡して欲しいとセンセイに懇願する私は、姉や親から見れば狂人です。だけれど、、、、、貴方に会いたい、、、
でも貴方に会うにはこの施設は厳しすぎるようです、ドアは簡単に開かないから会う方法を見つけられない、監視も多い。
それでも貴方に会いたい、その一心で施設のことを観察して、抜け穴を見つけました。 ドアノブです。服はあるから看守がいなければあなたに会えます。服の襟をどうにかドアノブにひっかけて、体から力を抜き、体重を首から下にかける、、、そうすれば、、、、、、、、あぁ待ち遠しい!
けれどもあなたに会いたい日があります、それまではどうか待っていて、
来たる9月30日、貴方の誕生日、それまで、どうか待っていて、、、
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両親へ
ここまで、短い間ですが育ててくださり感謝してます。ですが、私は生まれる場所を間違えたと思いました、あなたたちは悪くない、でも間違えたんです、小学校低学年までは良かったんです。でも小5の7月頃、あの人に恋をしてからというもの、みんなが私を避けるようになりました
「キャラを好きだなんておかしいだろ、いや、好きなのはいいけど、恋してるってのはちょっと、、、、キモイよな」
そうみんなが言いました、この事を今まで言わずにいてごめんなさい、怖かったんです、あの人を好きになったこと、言ってなかったから、ごめんなさい ごめんなさい、あなたたちにも拒絶されるんじゃないかと思うと、怖かったんです
でも、バレてしまいましたね、お姉ちゃんがバラしてしまいましたね、突然僕が精神病院に入れられるなんて聞いた時、どう思いましたか?拒絶しましたか?今となってはもう拒絶して欲しいくらいです、ごめんなさい
でも安心して欲しい、一家の面汚しは9月30日に消え去ります!待っていて、それまでは、
寝込んだお母さんによろしく言っておいてください、お父さん
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お姉ちゃんへ
久しぶりだね、久しぶりじゃないかな、手紙を書いたのはお見舞いに来てくれてから3日後だよ、
聞いたけど僕を精神病院に入れたのはお姉ちゃんらしいね、恨んでなんかないよ、おかしいのは僕だから、大丈夫、大好きだからね、
そういえばお姉ちゃんが僕をおかしいと思ったのはいつから?小5から?小6から?入れる直前まで気づかなかった?
僕は結構前からおかしかったよ。その時からあの人に会いたかった、辛かった、お姉ちゃんに愛されてどうにかなってた、でもダメになった、お姉ちゃんじゃ足りなかった、だからあんなことした。迷惑だった? ごめんね
お見舞い嬉しかった、果物美味しかった、辛いこと沢山あった、もう嫌だった、おうちがいちばん安心するの、でももう帰れないの、悲しいの、でもお姉ちゃん来てくれてちょっと安心したの、お姉ちゃんがまだ僕を好きでいてくれるって思えたから、
生まれ変われたら、お話しようね、元気な僕と、元気なお姉ちゃんで、、、ずっとずっと
9月30日、僕はあの人に会いにいくから、それまではこれまで通り接して欲しいな、前日も会いに来てね、センセイ達に言わないでね
おやすみ