砂漠のコイバナジェレミー「そういえばグロスタさんはアラミスさんとどこまで行ったんすかねぇ?」
リーザ「おっ、いいね。聞きたい聞きたい! もうキスくらいしたのか?」
オーバン「何だ何だ。あんたらそんな関係だったのかよ」
ジェレミー「キスどころじゃあねぇだろ嬢ちゃん。なぁ、グロスタさんはこう見えて……」
リーザ「マジかぁー! やるなぁ!」
グロスタ「なっ、……なにを言うのですか! アラミス殿はそんなことはいたしません!」
アラミス「まったくだよ。少しは加減して貰いたいものだがね。グロスタ」
グロスタ「アラミス殿も乗らないでください!」
リーザ「え、マジ? マジでつきあってんのか?! けどさ、男同士ってどうやんの?」
ジェレミー「そいつぁ、お嬢さん。これをこう……(指でジェスチャー)」
マゼラン「おいリーザ、お前はそんな話聞くな」
リーザ「えー! いいじゃん兄貴。あたしだってもう大人だし」
オーバン「傭兵には珍しいことじゃねえからな。俺も言い寄られたのは一度や二度じゃねえ」
リーザ「オーバンはいい男だからなぁ〜!」
ジェレミー「あんたぁ、男にモテそうだしなぁ」
アラミス「ふむ。確かに」
リーザ「でもさ、男にはアラミスみたいな女男のがモテるんじゃないのか?」
グロスタ「リーザ殿……っ」
マゼラン「オーバンは男が惚れる男ってやつだな」
アラミス「船乗りも乗組員は男所帯になりがちでね。相変わらず君は人気だったな、オーバン」
オーバン「こっちは困ってるんだがな」
リーザ「あたしが男だったらアラミスみたいな美人のがいいけどなぁ」
マゼラン「アラミスは高嶺の花だからな。こんなのにてめぇから言い寄れんのは余程の自惚れ者か勘違い野郎だ。キレイすぎると案外モテねぇもんよ」
リーザ「あー! 確かになぁ」
アラミス「お前はそんなに自惚れ者だったのか、グロスタ(クスクス笑う)」
グロスタ「アラミス殿! 俺は言い寄ってなど……」
ジェレミー「ははっ、グロスタさんの顔が真っ赤だ。逆だろぉ? アラミスさんが旦那に粉掛けたんですよね? 俺ぁこういうのは勘がいいんですよ」
アラミス「これは驚いたな。君の言う通りだ。如何にも私がグロスタを篭絡して……」
グロスタ「アラミス殿まで何を……!」
アラミス「お前も男が惚れる男だと思うよ」
リーザ「おいおい、こんなところでイチャつくなよなぁ。目のやり場に困っちまうだろ」
飲み会解散後
リーザ「なぁ兄貴、あいつらマジで付き合ってんの?」
マゼラン「そんなもん知るかよ。他人の関係にやたら踏み込むもんじゃねえよ」
リーザ「そりゃそうだな。けどあいつらお似合だよな。グロスタもアラミスのこと、やたら世話焼くしさ」
マゼラン「まぁ、あいつらは……、付き合いが長いからな」
リーザ「えー、兄貴やっぱりなんか知ってるのかよ」
マゼラン「全く。女って奴は本当そういう話が好きだな。お前みたいなじゃじゃ馬でも変わらねぇか」
グロスタの私邸への帰り道
アラミス「お前は砂漠で多くの友を得たのだな」
グロスタ「それでも、俺にとって貴方は特別な友です」
アラミス「お前はいつも私が欲しい言葉をくれるな」
立ち止まってキス
アラミス「……はやく、帰ろう」
グロスタに寄り掛かりアラミスが囁く
腰に力が入らなくなってしまった様子にグロスタはアラミスの意図を察して彼を支えて歩き出す
アラミスがとろんとした眼差しを向ける
アラミス「ここで、して……しまうか?」
グロスタ一瞬思考停止
グロスタ「駄目です」
グロスタ「少し飲み過ぎですよ」