「お困りの様だねぇ。」
「……玄蕃さん。」
「何かあったのかい?私に聞かせておくれよ。」
(自分の目線を合わせるように屈み込む。
辛いことがあった、と話した。)
「……そんなことが。」
「すみません、突然聞いてもらって。」
「いや。辛い時に助け合うのは当たり前さ。お困りの時は私を頼るといい。……私達は、仲間なんだからね。」
「ありがとう、ございます。」
「辛いことを我慢するのは体に毒だ。だから、これを調達してきたよ。」
(いつものポケットから飴を取り出す。)
「今日は特別な飴ちゃんだ。」
「い、いいんですか?」
「べっこう飴というらしい。綺麗だろう?さ、食べてみてくれ。」
「え?食べたことなかったんですか?」
「……(無言で別の飴を取り出して口に入れる)」
「ちょ、ちょっと?玄蕃さん……?」
(あめむの顔を見て、くすくすと笑う玄蕃。
そして、頭をゆっくりと撫でる)
「子供じゃないんですから……! 話聞いてます?」
「聞いてるさ。君の話を私が聞かなかったときがあるかい?」
「た、確かに……。」