Recent Search

    udukihp

    進捗とか 進捗とか 進捗とかです
    時折完結したお話も載せます
    HL、もしくは夢の進捗を晒すことが多いです

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 18

    udukihp

    PROGRESS友人に渡すリド監の途中03//

     目の前の食事が、少しずつ消えていく。いや、消えていく、というのは語弊があるだろうか。だが、そう形容するほかない状況だった。
    「……美味しいかい?」
     リドルは少しずつきれいになっていく皿を眺め、それからつと視線を上げた。目の前は空席であり、誰かが座っている姿を見ることは出来ない。けれど――。
    「美味しいです!」
     朗らかな声が、やはり弾むように返ってくる。空席の隣に腰掛けていたエースが、「今日は監督生の好きなメニューだったし、良かったじゃん」と少しのからかいを乗せて笑顔を見せる。デュースが「何か飲み物取ってくる」と席を立つのを眺めながら、リドルは食後の紅茶へ手を伸ばした。角砂糖二つ入ったレモンティーだ。飲み終えたら早々に席を立つ。それがハートの女王の法律で、リドルが守るべき規範だ。そっと舌先が紅茶に触れる。かすかな熱を伴ったそれは、けれど舌を痛めることもなく、華やかな味を口内に広げる。
     ――監督生の姿が見えなくなってから、今日で三日目だ。
     普通ならば、もう見えるようになっているはずである。透明化の魔法薬の持続時間は長くて一日と言われているのだから、たとえ魔力がひとかけ 3026