暗炎ミリアム、アルフレッド、ジーベル。
それぞれの事情ごと悪魔の腹に飲み込まれながら生還した三人は、助けられる形になった斬月の刃を背に当てられながらも最終的には力を認め合い、諸悪の根源であるグレモリーを討ち果たした。
最後に何かに気付くも口を閉ざす斬月とは別れ、ジーベルはミリアムと共に旧知であるヨハネスのもとを訪れることにした。
「ミリアム、それと…ジーベルか?!」
久方ぶりに姿を見たはずが、ヨハネスはほとんど確信的にジーベルに駆け寄り歓迎してくれた。
「久しぶりだな──随分変わったろう、俺は」
「──そう、だね。違うとは言わない」
外套の隙間から見え隠れするジーベルの結晶を見るに連れ、ヨハネスの顔から笑みは消えていった。
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