熱と卵雑炊とうわ言と布団から覗いている頬は少し赤らんでいる。
瞼は閉じられており、呼吸は少々苦しそうだ。
目の前の彼は、自身の上司でありバディでもある暁明星で、ここは、彼が暮らす部屋。
体調が優れずに寝込んでいる枕元で、額の固く絞った濡れタオルを新しいものに変えたところだが、横顔を眺めるくらいは構わないだろう。案外幼く見えて少し笑ってしまう。
そうしていると、彼との出会いをふと思い出して、目を細める。彼の元で働くのは心地がいい。
今日は、職務中からどこか様子のおかしかった彼を見かねて、いつも通り残業しようとするところを半ば無理矢理帰宅させた。心配だったので、お節介だとは思いつつも、家まで着いていくと、帰り着くや否や、電池が切れたかのように床へ崩れ落ちてしまう。
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