相棒自慢行きつけの居酒屋でカウンターに1人。
明日は非番だからとご飯と少しの酒を嗜んでいた。
目の前のだし巻きを箸で小さく切り取り口に放り込んだところで、威勢のいい店員の声が店内に響く。
「いらっしゃいませェ〜!開いてるお席へどうぞ〜」
賑わう店内にまた客が来店したようだ。
優しい甘みが口の中にじんわりと広がる。
酒の隣に控えさせていた烏龍茶で喉を潤していると、背後から聞き慣れた声が聞こえてきた。
「あれ、佐山先輩?お疲れ様です」
同じ捜査一課の花崎夕間巡査部長だ。
「お疲れ様。1人かな?」
「はい、そうなんです」
彼は、ちらっと周囲を見渡したのち言葉を続ける。
「あの…もしご迷惑でなければご一緒しませんか?」
「いいのか?花崎がいいなら」
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