石乙散文 その日も乙骨と深いキスをした。そのキスに、最近は乙骨も慣れてきて、自分から石流の舌を受け入れるようになったし、乙骨の方からも触れてくるようになった。
「ふぁ、は、ぁ……」
それでもキスをした後の顔は赤いし、目はとろんと蕩けてる。そろそろキスだけでなく身体も触っていいだろうかと思い始めていれば、乙骨が「あの…」と口を開いた。
「今日は…僕からも、していいですか?」
「あん…?」
「その……いつも、石流さんの方からしてくれるけど、僕からもしていいですかって…」
キス……と小さい声で続ける乙骨に、石流は瞬きをした後、フッと笑った。
「いいに決まってんだろ」
そのままぎゅっと抱き締めてやれば、乙骨がうわっと、こちらに身体を傾けてくる。一度は石流の胸に身体を落としてから、顔をあげてこちらを見上げてくる。その角度も既にクルが、乙骨はそこから、自分からのキスをご所望だ。
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