「カマソッソ、今日なんか甘い匂いがするね」
「むう。そうか? オレは基本匂いは……ああ! 推察した。考察した。朝からつがいと遊んだ故に、つがいの香りが残っているのかもしれん」
「え! カマソッソって遊ぶの!? なんか意外」
「(嫌な予感がするな?)あ~こほんっ。そろそろ周回いくよ~マスターちゃん」
「意外、と? そうか、そうか! オレの愛はまだまだというわけか! ならばさらにつがいを愛する他あるまい。オレは帰る。周回は他の猿共に任せよう。委ねよう」
「え!? え!? なんで!? カマソッソいないと困るんだけど!?」
「自分の言葉に責任を持て、神官よ。オマエがオレにつがいと遊ぶことは意外と言った。それ即ち、つがいへの愛が足りないと同等。許せぬ。過ちだ。オレはつがいと遊ぶ時間を増やさねばならぬ」
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