FNFAU_TalerBF Week1-Ashen Dream-(後半) Ⅳ
悪夢、と言うのが自分にとって悪い夢であるのなら、それは間違いなく悪夢ではなかった。
君に殺される夢。刺殺、銃殺、絞殺、毒殺。ありとあらゆる方法でもって、君に破壊される夢。
それは自分にとって──正しく、夢のような事実だったのだ。
BFは目を覚ました。ざらざらとした床の感触が頬や額に満ちている。遠く見える星々や少し寒く感じる風の強さから、自分は外にいるのだと知った。
起き上がると、ほっぺたから砂利がパラパラと剥がれ落ちた。変な所で寝ていたものだ。ごしごしと砂や泥を擦り落としながら周囲を見渡す。明らかに庭園だと分かるその庭は、どう見たって自分の知らないところだった。
なるほど、夢か。BFはそう判断した。知らないところに突然放り出されるなんて夢以外には有り得ないからだ。そして同時に、どうして知らない夢に迷い込んだのかも、彼には見当が付いていた。
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